エクストリームE 2021 第3戦 Arctic X-Prix 情報
エクストリームEは2戦を終え、全く異なる地域へと移動する。
多くの有名ドライバーが集う新シリーズとして2021年に注目されているこのシリーズは、世界の極地でレースを行う全く新しいスタイルのモータースポーツだ。
第一戦ではサウジアラビアの砂漠を舞台に戦いが行われ、第二戦ではセネガルのダカールの海岸線沿いでレースが開催された。
過去2戦では、砂の特性や周囲の環境こそ違うものの、温かい地域でのレースという点では共通していた。
しかし今回の舞台となるグリーンランドは全く正反対の気候である。
「RXR」はセネガルで開催されたレースで、早くもシーズン2度目の優勝を果たした。
スウェーデン人のヨハン・クリストファーソンとオーストラリア人のモリー・テイラーのペアは、71ポイントを獲得してランキング首位に立っている。
それを追うのは57ポイントを獲得しているルイス・ハミルトンの持つチーム「X44」。
そしてジェンソン・バトンの持つ「JBXE」が44ポイントで3位となっている。
エクストリームEの創設者兼CEOであるアレハンドロ・アガグは第3戦開催についてコメントした。
「グリーンランドは素晴らしい場所で、この国で初めてのモータースポーツイベントを開催できることを嬉しく思います。このような歴史的イベントを開催することができるのは関係者全員の努力があったからです。人里離れた北極圏でイベントを開催することは簡単なことではありません」
「今回はレースフォーマットの変更により、さらにエキサイティングなレースが見られるようになると期待しています、シリーズ初の5台で争われる決勝戦では、参加する全てのチームにチャンスが与えられるでしょう」
「グリーンランドでレースを行う理由は、素晴らしいショーを開催することより、氷の融解による世界的な海面上昇や、グリーンランドが直面している問題を明らかにすることにあります。今回の旅で、科学委員会のメンバーから電気自動車等を含む解決策について話を聞くことを楽しみにしています」
RXRの創設者であるニコ・ロズベルグは次のように述べた。
「Arctic X-Prixに向けて良い勢いがあり、最初の2レースでのチームパフォーマンスをこれ以上ないほど誇りに思っています。私をはじめとするチーム全体のモチベーションは高く、ハードワークを続けています。今回のレースは全く新しい素晴らしい場所で行われます。グリーンランドという非日常的な環境で、私たちのレースカーが競い合う姿を見ることができるのですから、私もファンの皆さんと同じように興奮しています」
コース情報
コースの一部はかつて氷河に覆われていたが、気温の上昇により溶けてしまったため、今回のレース開催地に選ばれた。
コースは全長8kmで、氷河の堆積物や岩、砂丘などで構成されており、ドライバーにとっては非常に新しい挑戦となる。
前回のイベントと同様に、様々なレーシングラインを可能にするオープンな部分と、岩の隙間を通るテクニカルな部分が存在する。
コース内にある最大の砂丘は海抜180mもあり、その砂丘を抜けるとハイスピードの平原エリアへ繋がる。
環境問題
北極圏に位置するこの島は環境変化による危機の中心にあり、特に氷床の融解が問題となっている。
エクストリームEはイベント開催にあたり、科学委員会と協議を重ね、ピーター・ワダムス教授、カルロス・ドゥアルテ教授、リチャード・ワシントン教授の3名がグリーンランドに滞在し、様々なワークショップを開催するとともに独自の北極圏の研究を続けていく。
ワークショップでは、グリーンランドで開催されるこのイベントが北極の気候変動やグリーンランドの氷冠の融解など、さまざまな課題に対する行動を主導する。また、エクストリームEは世界有数の児童組織であるユニセフとパートナーシップを結び、グリーンランド・レガシー・プログラムを実施している。
このプログラムではグリーンランドにおける気候教育を再構築し、子どもたちが将来の気候関連の問題を理解し、対処できるようにすることで、国内の若者を支援している。
8月28日(土)
20:30 - 22:30 予選1 25:00 - 27:00 予選2
8月29日(日)
19:00 - 20:30 準決勝 23:00 - 25:00 決勝