ロンドンE-Prix R13 ディグラッシの奇抜な戦略
ルーカス・ディ・グラッシとアウディチームは、ロンドンE-Prixシーズン第13戦のレースにおいて、セーフティーカー中にピットロードを通過する大胆な作戦を試みた。
これが功を奏し、ディ・グラッシはトップに浮上してレース再開を迎え、コース上の順位ではレースを制することができた。
ルーカス・ディ・グラッシはフォーミュラE13戦ロンドンE-Prixにおけるアウディチームの戦略的判断を支持した。
このピットレーンでの作戦により、8位から1位に躍り出てレースに勝つ可能性を見せた。
また、レギュレーション違反として最終的に課せられたドライブスルーペナルティにも不満はないとした。
アウディチームは、サーキットのレイアウトやセーフティカー先導の集団の速度を考慮した結果、ピットインでのオーバーテイクが可能であると判断して作戦を決行した。
ディ・グラッシのマシンが規定のピットボックス内で完全に停止できなかったことを除けば、この大胆な計画は成功していただろう。
結果的にディ・グラッシがピットロードで獲得した7つのポジションは、レースコントロール側がセーフティーカー中の手順に違反したとして黒旗の判定を下したことにより無に帰した。ディ・グラッシはチェッカー後にこのペナルティを知らされ、リザルトから除外されることになった。
UNSEEN FOOTAGE!@Lucasdigrassi almost pulled off an audacious move after nipping through the pitlane to grab the lead during a safety car period.
But it was ruled he didn’t come to a stop before exiting the pit and was black flagged for declining a drive-through penalty. pic.twitter.com/DeXEI11K0V
— ABB FIA Formula E World Championship (@FIAFormulaE) July 25, 2021
ディ・グラッシは、第13戦終了後にツイッターで以下の様にコメントした。
「今日やったことは、すべてチャンピオンシップで認められているルールの範囲内だったと思います。セーフティーカーがピットレーンの制限速度よりも遅かった場合にのみ行うことができ、そうでなければポジションを落としていたでしょう。大胆でリスクのある行動でしたが、その決断を下したチームを全面的に支持します。ペナルティは正しく適用されたと感じています。なぜなら、データを詳細に分析した結果、ピットボックスでマシンが完全には停止していなかったからです。ペナルティは、チェッカーフラッグ後に無線で伝えられました」
アウディチーム代表のアラン・マクニッシュは以下の様にコメントした。
「セーフティーカー中と言う特殊な状況下で戦略的な動きを試みました。非常にゆっくりとした先導ペースだったので、ピットレーンを通過してピットボックスで停車した後、レースを続行することにしたのです。ピットレーンの短さを利用して、ルーカスは数台をオーバーテイクすることができました。最終的にスチュワードは、彼がクルマを完全に止めなかったと判断し、ペナルティを課したことで勝利を失ってしまいました」