ニコ・ミュラー、ドラゴンレーシングへ加入
ニコ・ミュラーは、2019/2020シーズンのフォーミュラEチャンピオンシップで、ブレンドン・ハートレーと共にアメリカチームのジオックス・ドラゴンレーシングに参加する。
経験豊富なルーキー
先月、ブレンドン・ハートレーがジオックス・ドラゴン・チームへの加入が発表された。そして今回、ニコ・ミュラーはフォーミュラE選手権でドラゴンレーシングチームの2番目のシートを獲得した。ミュラーは2013年のフォーミュラ・ルノー3.5以来、久々にシングルシーターへ復帰することになるが、どんな走りをするのか期待されている。ミュラーは過去数シーズンの間、アウディチームのテスト・リザーブドライバーとして働いた後、マラケシュルーキーテストのタイムシートで2回のトップタイムを獲得している。同時に、DTMシリーズでも忙しくレースを行い、今シーズンは今のところランキング2位となっている。
期待される新戦力
ミュラーは初のフォーミュラEフル参戦となり、意気込みを語った。
「私はストリートレースが大好きです。そしてここでは世界中の最高の選手と対戦できることを楽しみにしています。フォーミュラEはルーキーにとっては特に挑戦的ですが、私たちは非常にエキサイティングな1年を迎えられると思います。最初のレースからチームにプレッシャーをかけることができるようになりました。」
2019/2020シーズンのドラゴンレーシングは、ミュラーとハートレーの2名をドライバー・ラインナップとすることとなる。両ドライバー共、今までのモータースポーツで競争力を発揮しており、チャンピオンシップを争うであろうポルシェ、アウディ、BMW、メルセデス、日産、テチーターなどと争うことを目指す。チームに参加したのは最近にもかかわらず、ミュラーはすでにシルバーストーン本社のチームと協力して、10月中旬のバレンシアでのプレシーズンテストに向けて新型マシン「Penske EV-4」の改良を開始している。チーム側も来シーズンの競争力に期待している。
また、ミュラーは以下の様にコメントした。
「彼らは非常にやる気のあるレーサー達です。彼らはフォーミュラEでレースに勝ち、表彰台に挑戦できる能力を証明しました。このようなドライバー・ラインナップを揃えて、シーズンを戦えることを嬉しく思います。私たちはワークスチームではなく独立したメーカーであり、フォーミュラEの競争レベルはモータースポーツで最高です。それでも、他と争えるパフォーマンスを発揮できると感じており、このチームには多くの自信を持っています。私たちのチームはコンパクトであり、誰もがプロジェクトを把握しているため、チーム一丸となって努力すれば、パッケージを迅速に最適化できると確信しています。」
復活を目指すドラゴンレーシング
2014年に北京で開催された最初のフォーミュラEレースからドラゴンレーシングのフォーミュラEでの歴史は始まった。チームは7年間インディカーで競争した後、フォーミュラEシリーズに参加した。ジョイ・ペンスキーによって2007年に設立されたチームは、フォーミュラE参戦初年度の2014年は好調なスタートを切った。後半戦のダブル表彰台獲得などで最終的にランキング2位でシーズンを終えることとなった。しかし近年のシリーズでは苦戦しており、チームランキングでは10位に沈んでおり、チャンピオンのDSテチーターに約200ポイント差でシーズンを終えた。
チームオーナーのジョイ・ペンスキーは、新戦力の加入でチームの復活を目指す。
「2019/2020シーズンでは新たなドライバーラインナップで戦い、その中にニコがいることを嬉しく思います。ニコは情熱的なドライバーであり、彼と一緒に画期的なフォーミュラEシーズンで多くのワークスチームと競争するための場所を用意しています。次のシーズンで非常に堅実な結果を出せることを楽しみにしています。」
ドライバーラインナップの決定により、チームは11月22日にサウジアラビアのダブルヘッダーへ準備を進めていく。