モナコE-Prix エバンスが戦いを振り返る
ジャガー・レーシングのミッチ・エバンスは、初のフルコースレイアウトで行われた第7戦モナコE-Prixで優勝を目前にしながらバッテリー残量に泣かされ3位に終わった。
エバンスは最終ラップの途中でモナコでの初優勝を逃してしまい、悔しい思いをした。
レース中盤にベルニュと激しく競り合い、一時は9位まで後退していたが、再び上位争いに復帰した。
終盤に入ると2回目のアタックモードを起動したタイミングでプッシュし始め、ヴァージン・レーシングのフラインスをホームストレートで抜いて2位に上がり、さらにトップのダ・コスタをも豪快にオーバーテイクして見せた。
その後、エバンスのトップ走行中にアウディのラストがクラッシュでストップし、車両回収のためにセーフティカーが出動して隊列が整えられた。
エバンスはセーフティカー明けの最後の3ラップのスプリントレースで使えるエネルギーがかなり限られていることを知っていた。
トップに立ち、勝利を掴める手応えを感じていたが、同時に非常に厳しいエネルギーマネジメントを要求されることとなった。
しかし、エバンスはこのプッシュが勝利への唯一のチャンスだと語った。
「悔しい結果になってしまいましたが、振り返ってみるとアタックモードでエネルギーを消費したからこそあの順位まで行けました。それが唯一の勝利のチャンスだと思っていました」
「アタックモード使用時にフラインスを第1コーナーで、ダ・コスタを第3コーナーでオーバーテイクしましたが、その時に使用したエネルギーがレース後半になって大きく響いたと思います。しかし、ダ・コスタはとても強かったので、彼に追いつくためには多くのエネルギーを消費しなければなりませんでした。その時の私はすでに後手に回っていたので、できるだけレースの主導権を握ってペースを遅らせるようにしなければならないと思っていましたが、残念ながらうまくいきませんでした」
エバンスは続けてベルニュとのバトルで順位を落としたことについて語った。
「正直なところ、レース全体が少し混乱していました。ベルニュに追いつかれるまではエネルギーをうまく使ってバッテリーを稼いでいました。そして、シケインで彼が仕掛けてきました。あそこはとてもタイトなので守りにくかったです。彼はサイドバイサイドのまま並んでいたところでこちらにぶつかってきたので、押し出される形でシケインを通過してしまい、順位を戻さなければならないのかどうかわからなくなってしまいました。3、4周後になって順位を譲る指示が出たので、先頭集団から後退することになりました」
「2回目のアタックモードでは、彼らに追いつくためにかなりバッテリーを消費しなければなりませんでした。トップに浮上することはできましたが、最終ラップの半分をリードしていながら優勝できなかったのは痛かったです。特にモナコでは誰もが勝ちたいと思っています。他のカテゴリーでは何度も表彰台に上ったことがありますが、優勝したことはありませんでした。残念ながら今回も優勝することはできなかったです。あと半周分のエネルギーが足りなかったです」
“ABSOLUTELY OUTRAGEOUS”
You’re not supposed to be able to overtake like that at Monaco for the lead, @mitchevans_ !#MonacoEPrix 👉 https://t.co/3hxrnMERTJ @JaguarRacing pic.twitter.com/msBDIVlUaX
— ABB FIA Formula E World Championship (@FIAFormulaE) May 8, 2021