Race at Home Challenge チャンピオンシップ第1戦 チャレンジャーレース

Race at Home Challenge チャンピオンシップ第1戦 チャレンジャーレース

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フォーミュラEは世界的な健康危機の中でシーズンの中断を余儀なくされているが、そんな状況でもユニセフを支援するために新たに開催されているバーチャルレースである「ABB Formula E Race at Home Challenge」のチャンピオンシップ第一戦が行われた。

チャレンジャーレース

「ABB Formula E Race at Home Challenge」は毎戦2つのレースを行う。
ひとつはリアルでフォーミュラEのドライバーを務めるプロレーサー達のリアルレーサーレースセッション。
もうひとつはオンライン予選を勝ち抜いたシミュレーターレーサー及びゲスト達のチャレンジャーレースセッションだ。
今回のレースは、前回の初開催テストレースとは違い、シリーズのポイントランキングが適応される。
真の意味での第一戦と言うことになる。

決勝

チャンピオンシップシリーズ最初のチャレンジレースでは、ペタル・ブリャクが予選でポールポジションを獲得した。
NIO 333 Racingで参戦したブリャクは、第1コーナーに進入した際にオーバーランをしてしまうが、1コーナーを抜けるとトップをキープすることに辛うじて成功した。
第1コーナーでは上位陣に軽い接触が多く発生したが、中団以降ではスピンするマシンの影響で混乱が起こった。
巻き込まれなかったトップ集団が早めに抜け出し、序盤から集団は分かれた。
トップを守るブリャクは予選ではポールポジションを獲得して速いラップを記録していたため、スタート後の混乱を抜けたら逃げ切るだろうと予想されていたが、2番手に着けるタグ・ホイヤー ポルシェを操るロジャースが真後ろでプレッシャーを与える。
ペース的には後ろにいるロジャースの方が速いのは明らかだった。
ブリャクは数回のミスが続き、1コーナーへの進入でロジャースが毎回オーバーテイクを狙う展開になった。
それではトップのブリャクは懸命にディフェンスし、トップをキープし続けた。

最後尾からスタートしたハミルトンは力強い走りで徐々に順位を上げていくが、最後尾が1周毎に脱落していくこのレースのルールにより、序盤でリタイアとなってしまった。

トップ勢のすぐ後ろではテチーターのテストドライバーであるジェームス・ロシターが、シムレーサーたちに追われる厳しい展開。
現実でプロドライバーとして活躍しているロシターだが、シムレーシングの世界で簡単に勝つことはできないようだった。

三つ巴の優勝争い

トップ争いに戻ると、ブリャクがターン1で再度ミスしてしまい、トップ3が再び接近状態になってしまった。
そこで3番手シギーはロジャースのアウト側からオーバーテイクのために回り込もうとしたが、ポジションを上げることはできなかった。
上位3台がポジションを維持したままレースが最終ラップに入ると、ロジャースはブリャクにプレッシャーをかけ、前ラップで試したオーバーテイクのアプローチを成功させ、第6コーナーでイン側に飛び込んでブリャクをパスしてトップに立った。
レース中も終始速いペースでトップにプレッシャーをかけ続けて最後はオーバーテイクを成功させたロジャースがトップでチェッカーフラッグを受け、タグ・ホイヤー・ポルシェのフォーミュラE初勝利を現実よりも早く達成した。
残りの表彰台には終始バトルをしたブリャクとシギーが名を連ねた。

チャンピオンシップシリーズ第1戦の勝利を祝して、ロジャースは次のように述べた。

「なんてすごいレースなんだ!序盤からかなりクレイジーなレースだった。序盤は少しハードにプッシュしすぎたようで、レース終盤は苦戦していた。でもチャンスがあったので、最後の第6コーナーで勝負を仕掛けて勝利をつかんだんだ。」

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