Race at Home Challenge チャンピオンシップ第4戦 リアルドライバーレース

Race at Home Challenge チャンピオンシップ第4戦 リアルドライバーレース

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フォーミュラEは世界的な健康危機の中でシーズンの中断を余儀なくされているが、そんな状況でもユニセフを支援するために新たに開催されているバーチャルレースである「ABB Formula E Race at Home Challenge」のチャンピオンシップ第4戦が行われた。

リアルドライバーレース

「ABB Formula E Race at Home Challenge」は毎戦2つのレースを行う。
ひとつはリアルでフォーミュラEのドライバーを務めるプロレーサー達のリアルレーサーレースセッション。
もうひとつはオンライン予選を勝ち抜いたシミュレーターレーサー及びゲスト達のチャレンジャーレースセッションだ。
今回のレースはチャンピオンシップの中間点となり、序盤戦が終わるとともに中盤戦以降の争いをするドライバーが絞られるだろう。
リアルドライバーレースシリーズでのランキング首位はBMWのマキシミリアン・ギュンター。
序盤戦で連続優勝をしてポイントリーダーとなっているギュンターは、リアルドライバーレースでは最有力ドライバーだ。
ランキング2位にはウェーレインが着けており、若い世代のドライバーが上位に多く入っている。

香港市街地コース

レースの舞台は再び香港へ。
シリーズでは2回目の開催になるため、各ドライバーの技量差は縮まってきている。
最も危険な1コーナーのヘアピンから2コーナーまでの直線がオーバーテイクポイントなため、オープニングラップの序盤は混戦となるだろう。

レース前

香港のフォーミュラE用ストリートサーキットで行われた第4戦。
チャレンジャーレースと同様にウェットコンディションで行われた予選は低いグリップレベルでマシンコントロールを行う難しい状況だ。
そんな中、予選で最速ラップを出してポールポジションを獲得したのはベンチュリーのエドアルド・モルタラだった。
2位にはランキング2位、マヒンドラレーシングのウェーレインが入り、フロントローから優勝を狙う。
3位は前戦に引く続き存在感を出しているメルセデスのバンドーン。
そしてチャンピオンシップリーダーのギュンターは4番手に着けてしっかりと上位争いに入ってきた。

決勝

レースがスタートし、ターン1を無傷で通過したのはトップのモルタラだけだった。
2位のウェーレイン以下のドライバー達は1コーナーの多重クラッシュに巻き込まれ、大混乱となった。
一連のアクシデントの引き金となったのはNIO333のオリバー・ターベイだと予測される。
ターン1のブレーキング時に、前を行くチャンピオンシップリーダーのギュンターに追突し、その影響でギュンターは前方のマシンに追突。
最終的に玉突き事故は2番手のウェーレインまで連鎖してしまい、体制を崩したウェーレインはスピンして逆方向を向いてしまう。
上位勢が多重追突によってターン1をオーバーランしたことによりコース復帰時にマシンが集まり結果として混沌としたスタートとなった。
巻き込まれたBMWのギュンターは、ジャンプスタートでのタイムペナルティも重なり、大きく順位を落とした。
過去のレースでもチャレンジャーレースシリーズが全体的に落ち着いたレースを行っているだけに、今回のスタートのアクシデントは残念なアクションとなった。
これでポジションが大きく変わり、トップのモルタラ以下は、ジャガーのカラドが2位、メルセデスのデ・ブリーズが3位、早めに復帰ができたマヒンドラのウェーレインが4位となった。
ペースの良いウェーレインは早めにデ・ブリーズを攻略して3位になり、すぐにデ・ブリーズの後ろにはチームメイトのバンドーンが迫り、バンドーンもポジションを上げて4位に浮上した。
ウェーレインはそのまま2番手のカラドもすぐに攻略し、2位まで挽回。
バンドーンも同様にカラドをかわして3位に上がり、トップのモルタラとは差があるが追い上げを開始した。
しかし、トップのモルタラがなんとシケインで単独ミスをしてアドバンテージを失い、更にマシンに大きなダメージを負ってしまう。
ウェーレインはその隙にトップに浮上することに成功。
しかしウェーレインを追うバンドーンは不幸なことに、コースを横断してきたモルタラに衝突。
ウェーレインへの挑戦権を失ってしまった。
第1戦と第2戦で勝利を収め、ランキング首位のギュンターは、アクシデントとペナルティにより後方から挽回することができず、残り4周となったところでレースから脱落した。

ウェーレインが優勝

「ABB Formula E Race at Home Challenge」のリアルドライバーレース第4戦で優勝を飾ったのはマヒンドラのウェーレインとなった。
2位にはメルセデスのバンドーンが入りチャンピオンシップの優勝候補として存在感を表した。
そして3位にジャガーのカラドが入り、自身初の表彰台を獲得した。
今回の優勝によってウェーレインがランキング首位に立ち、ノーポイントに終わったギュンターに対して5ポイントのリードを築いた。

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