エバンスを襲ったソフトウェアトラブル
サンティアゴでのシーズン第3戦を終えて、パナソニックジャガーレーシングのエースドライバーを務めるミッチ・エバンスは、レース中にソフトウェアトラブルに悩まされていたことが分かった。
予選ではポールポジションを獲得し、優勝に最も近いと見られていたエバンスだが、ソフトウェア側のトラブルが発生してペースコントロールが困難となり、後方のマシン2台に抜かれて3位でのフィニッシュになってしまった。
チームは問題の解決を行うべく、作業を行っている。
優勝も可能だったペース
パナソニックジャガーレーシングのミッチ・エバンスにとって、サンティアゴでのレースは「ほろ苦い」経験となった。
一方で、エバンスは最終リザルトでは3位になり、ポールポジション(3ポイント)で獲得したポイントと合算して、今後のチャンピオンシップで重要な19ポイントを獲得することができた。
しかし、エバンス本人はもっと多くのポイントを望んでいただろう。
ポールポジションからスタートしたエバンスは、レースの前半をトップで周回してリードを築き、盤石なレース展開に見えた。
しかし残り25分頃、後方からBMWのギュンターが追い上げて来て、エバンスをオーバーテイクしていった。
優勝を逃してしまったエバンスは以下の様にコメントした。
「今回のレースでの勝利は私たちの手から滑り落ちました。普段の様な、コース上でのバトルで優勝を逃したわけではなく、マシントラブルとしてもちょっと奇妙なものでした。優勝をすることはできませんでしたが、ポジティブな点もありました。今シーズンは開幕戦と第2戦で良いシーズンスタートを切ることができませんでしたが、今回の第3戦でポールポジションを獲得して、表彰台にも乗ることができました。2位の獲得ポイントよりも1ポイント多い19ポイントを獲得できたので、完璧ではないけれど満足はしています。ポールポジションからスタートして勝利で終えたかったのですが、まだまだやるべきことがあります。」
エバンスは2019/2020シーズンの3ラウンドを終了した時点で21ポイントを獲得している。
チャンピオンシップランキングでは8位になり、現在のポイントリーダーであるメルセデスベンツのストフェル・バンドーンから17ポイント差となっている。
序盤からソフトウェアトラブル
発生したソフトウェアトラブルについてもエバンスはコメントしている。
「レースが始まってからすぐに対処しなければならないソフトウェアの問題がありました。このようなトラブルはこれまで経験したことはありませんでした。通常、フォーミュラEではバッテリーの残量等を細かく計算しながら走りますが、それらの情報が得られなかったため、エネルギーを過剰に消費しました。機器が見えなくなり、チームからの指導も受けられませんでした。そのような状況で今日のレースを管理することは非常に困難でした。 ただ、レース途中でバッテリー切れやシャットダウンが起こったりしていたら、もっとひどい結果になっていたと思うので、3位という結果には満足しています。この問題については、チームと調査する必要があると感じています。」