ポルシェ開発ドライバーのシモーナ・デ・シルベストロとトーマス・プレイニング
タグ・ホイヤーポルシェフォーミュラEチームは、FIAフォーミュラEチャンピオンシップでのデビューシーズンに先立ち、シモーナ・デ・シルベストロとトーマス・プレニングをテストおよび開発ドライバーとして起用することを発表した。
ポルシェの開発ドライバー
10月15日にスペインのバレンシアでプレシーズンテストが開始されるまで残り数週間となったが 、タグホイヤーポルシェフォーミュラEチームは、テストおよび開発ドライバーとしてシモーナ・デ・シルベストロとトーマス・プレイニングのチームへの加入を明らかにした。
2人はヴァイザッハのチーム本社で既にシミュレーターの仕事に携わっており、11月22日にサウジアラビアで開幕する2019/2020シーズンに向けて、チームと連携していくこととなる。
フォーミュラEに馴染みのあるシルベストロは、2014/2015シーズンのラスト2レースに参加し経験を積んだ。彼女はその後、2015/2016シーズンにアンドレッティからレギュラードライバーとして参戦した後、2018/2019シーズンはベンチュリーでテストドライバーとしてチームをサポートした。
ポルシェ初の女性ドライバー
シルベストロはフォーミュラEでの新たなチームでの仕事について以下の様にコメントした。
「この様な名門ブランドで働くことは大変名誉なことです。タグ・ホイヤーポルシェフォーミュラEチームのテストおよび開発ドライバーとしての私の新しい役割を本当に楽しみにしています。ここ数年、フォーミュラEで多くの経験を積んでいます。ポルシェの成功への道を支援するために最善を尽くします。」
カートでキャリアを始めたシルベストロは18歳でアメリカに移り、2006年にフォーミュラBMW USAで4位になった。その後、アトランティックチャンピオンシップとインディカーシリーズでレースを行い、2010年にはインディ500でルーキーオブザイヤーに指名された。2013年には、ヒューストンで2位表彰台を獲得し、翌年ザウバーF1チームの関連ドライバーとしてF1に進出した。最近では、過去3年間オーストラリアのスーパーカー選手権に出場した。そんな彼女が今回、ポルシェ初の女性ドライバーとして起用が発表された。
GTレースの実力者
もう一人の開発ドライバーはトーマス・プレイニングだ。GTレースを戦ってきた21歳のプレイニングは、今回初めて電動レーシングカーをドライブすることになる。カートからモータースポーツキャリアをスタートした彼は、ADACフォーミュラ4チャンピオンシップに参戦した後、2017年にポルシェジュニアドライバーとしてポルシェカレラカップドイツに参戦した。
今回の開発ドライバー就任についてプレイニングは以下の様にコメントした。
「タグ・ホイヤーポルシェフォーミュラEチームでの新しい仕事を非常に楽しみにしてい ます。ポルシェ99Xエレクトリックをコース上でドライブするのが待ち遠しいです。電動のレーシングカーがどんな感じで走るのか非常に興味があります。フォーミュラEでのデビューシーズンでポルシェをサポートできて嬉しいですし、未来あるこのプロジェクトに参加できることは素晴らしいことです。」
彼は2019年、フォーミュラEでの開発以外にもWEC(GTE-AMクラス)やヨーロピアンルマンシリーズ、ADAC GTマスターズ等に参戦をしているシルベストロとプレイニングの起用により、2019/2020フォーミュラEチャンピオンシップでのポルシェのフルドライバーラインナップが完成した。アウディ、BMW、メルセデスなどと正面対決し、ドイツの各メーカーはフォーミュラEの第6シーズンに向けて動いている。
全く異なる2人を採用したポルシェ
今回の開発ドライバー発表に伴い、ポルシェモータースポーツおよびフォルクスワーゲンモータースポーツの副社長であるフリッツエンジンガーは以下の様にコメントした。
「シモーナとトーマスという、タグ・ホイヤーポルシェフォーミュラEチームで実績のある才能を獲得することができました。シモーナは、さまざまなレースシリーズで得た豊富な経験があり、フォーミュラEでもおなじみのドライバーとなっています。彼女と一緒に働くことを楽しみにしており、彼女をポルシェファミリーに歓迎します。トーマスは2017年から私たちと一緒に仕事をしてきました。その間、彼はGTレースで才能を何度も発揮しました。そのままの勢いを持って共に進んで行こうと思います。シモーナとトーマスは開発ドライバーとしてポルシェフォーミュラEプロジェクトに参加し、積極的にチームに貢献していってくれることを期待しています。」