フォーミュラE 2023 ROUND3 ディルイーヤ E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2023 ROUND3 ディルイーヤ E-PRIX 決勝ハイライト

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フォーミュラEの2023シーズン第3戦が、サウジアラビアのディルイーヤで行われた。
フォーミュラEの開幕戦として定番となっていたサウジアラビアでのレースだが、今年は第2・3戦として開催された。
開幕戦のメキシコシティでは、常設サーキットを使用したコースでのレースだったため、完全な市街地コースでGen3マシンがどれだけのスピードで走るか注目された。
ディルイーヤはナイトレースでの開催となり、今回も2日連続でレースを行うダブルヘッダーとなった。

2023シーズンはGen3マシンへと移行し、大幅にマシンパフォーマンスが向上した。
最大パワーの350kwを使用する予選はもちろん、決勝で使用されるパワーも大幅に上がり、Gen2の予選時よりも50kw多い300kwで争われる。
同時にブレーキの回生量も向上したが、Gen2時代と同様のバッテリー容量であるため、より効果的なエネルギーマネジメントが求められる。

予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループ予選ではダブルヘッダー二日目と言う事もあり、接戦が繰り広げられた。
チャンピオンシップをリードするデニスとウェーレインはグループ予選を突破し、競争力に陰りは見えない。
注目のルーキーであるヒューズは1位で通過し、予選での速さを見せつけた。
日産の二人はトーナメントに進出することができなかった。

トーナメント予選では、デニスとウェーレインの2人がそれぞれマクラーレンのヒューズとラストに破れ、予選の圧倒的なパフォーマンスは見られなかった。
トーナメント決勝は、マクラーレンのヒューズとジャガーのエバンスが対決し、0.1秒差でマクラーレンのジェイク・ヒューズが参戦3戦目でポールポジションを獲得した。
2番手にはジャガーのミッチ・エバンス。
3番手はマクラーレンのレネ・ラスト。
4番手はエンビジョンレーシングのセバスチャン・ブエミとなった。

レーススタート

スタート後、2番手スタートのエバンスが早速仕掛ける。
ブレーキングでインサイドに入り、ヒューズを抜かして見せた。
ヒューズはあまりブロックする動きを見せず、序盤のポジション争いには消極的になっている様子だ。
その後ろでは、好調のウェーレインが4番手に浮上してきた。

中盤のアクション

10周目前後から一回目のアタックモードを起動するドライバーが増え、トップのエバンスも9周目にアタックモードを起動する。
トップを走っていたエバンスはアクティベートゾーンを通過して3位で復帰する。
これで一時的にマクラーレンが1-2体制を築くが、次の周にヒューズがアタックモードを起動してエバンスの後ろの3位で復帰する。
トップに立ったラストも次の周にアタックモードを起動するが、ラストはエバンスとの差を少し広げており、順位を落とすことなくアタックモードを起動できた。
12周目、4番手のウェーレインはヒューズを裏ストレートで交わしてポジションを上げると、続く13周目にエバンスもオーバーテイクして2番手まで上がってくる。
レース序盤で既にライバルとのバッテリー差を確認しており、難なくオーバーテイクしていく姿はGen2時代には見られなかった光景だ。
17周目にラストは2回目のアタックモードを使用し、そのタイミングでウェーレインがトップへ浮上する。
後方からはウェーレインとランキングを争っているデニスが追い上げを開始する。
21周目にモルタラを抜かして5位へ浮上すると、ヒューズのアクティベートタイミングで4位、23周目にエバンスを裏ストレートで抜き去り3位へと上がる。
次の24周目も裏ストレートでラストで抜かし、デニスも難なく2位まで上がってきた。
26周目、3位のラストを抜かしてバードが表彰台圏内に入った。
27周目にABTのミュラーがウォールにヒットしてセーフティカーが出る。
これでウェーレインとデニスの差はなくなる。

終盤のバトル

セーフティカーが解除されると、アタックモードを使い切っていないドライバーが続々とアタックモードを起動する。
3番手に浮上していたバードはアクティベートのロスでラストが前に行き、追う展開となる。
33周目、裏ストレートのブレーキングでラストに勝負を仕掛けたバードだったが、止まりきれずにオーバーランをしてしまいタイムロス。
35周目に2回目のアタックモードを起動して最後の追い込みを行う。
守るラストはバッテリー残量が厳しく、ライバルよりも多めに回生を行う必要があり、ファイナルラップを走りきれるか微妙な程であったが、なんとか順位を守ることに成功した。
その後ろでは更にバッテリーが厳しいヒューズが後続を抑え込んで走っており、チェッカーを受ける直前にバッテリーがなくなったものの、順位を守りきった。
逆に、ヒューズのすぐ後ろにいたエバンスはチェッカー前に引っかかってブエミに抜かれてしまった。
優勝は、2連続優勝となったポルシェのパスカル・ウェーレイン。
2位は、ライバルを軽々と抜いていったアンドレッティのジェイク・デニス。
3位は、ファイナルラップで順位を守ったマクラーレンのレネ・ラストとなった。

フォーミュラEは3戦を終えて、二人のドライバーが早くもランキング争いで抜け出した。
ランキングリーダーはポルシェのパスカル・ウェーレイン(68ポイント)
ランキング2位はアンドレッティのジェイク・デニス(62ポイント)
ランキング3位はエンビジョンレーシングのセバスチャン・ブエミ(31ポイント)

 

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