フォーミュラE 2022 ROUND7 ベルリン E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2022 ROUND7 ベルリン E-PRIX 決勝ハイライト

LINEで送る
Pocket

2022シーズン第7戦が、ドイツの首都であるベルリンで行われた。

フォーミュラE世界選手権は、シーズンの第7-8戦としてダブルヘッダーのベルリンE-Prixを開催する。
ダブルヘッダーはチャンピオンシップポイントを大量に加算することができるため、シーズン前半戦でリードを築きたい各チームにとって重要な2連戦となる。

戦いの舞台となるのは、テンペルホーフ国際空港内を走る特徴的なレイアウトだ。
この空港は既に2008年で閉鎖されており、現在は使われていない。
今シーズンも土曜日に順走の基本レイアウトでの開催となり、日曜日は逆走レイアウトでの開催となるため、昨シーズンのデータが非常に有用となる。

予選セッションはグループAとグループBに分かれて11台づつ走行を行い、それぞれのセッションの上位4台がトーナメントに進出する。
土曜日に行われた第7戦の予選グループAにはトーナメント進出が有力視されているバンドーンやエバンスが配属された。
各車アタックを行い、バンドーンは見事にグループ予選を通過した。
バンドーンを差し置いてトップタイムを記録したのはウェーレインであり、予選の速さを見せた。
二人に続いたのはモルタラとセッテ・カマラの2人で、セッテ・カマラは久々の予選上位となる。
日産はギュンターが9位となり、トーナメント進出はできなかった。
グループBでは現チャンピオンのデ・フリースや予選で好成績を残しているロッテラーが走行を行った。
トップタイムを記録したのはダ・コスタが記録した。
2番手以降はロッテラー、ベルニュ、シムズが続き、トーナメント進出を達成した。
チャンピオンのデ・フリースは僅かに届かず、予選トーナメント進出を逃した。
日産のブエミはトーナメント進出が可能な4位以内のタイムを記録したものの、ペナルティによって最終アタックのタイムアップは認められずにトーナメント進出を逃してしまう。
デュエル予選ではウェーレインがシムズに敗北するまさかの展開があり、ブエミのペナルティによる繰り上げでトーナメント進出を果たしたとは思えない程のペースを見せた。
その後シムズはセミファイナルでベルニュと対決したが、なんとここで同タイムを記録した。
同タイムであった場合、先行マシンが勝利するルールとなっており、これによりベルニュが敗退した。
ベルニュはインタビューで、このルールに対して納得がいかないと語っていた。
最終的にファイナルに残ったのはシムズとモルタラとなった。
両者共に非常に接戦の予選アタックをしたが、モルタラが僅かにリードを奪いポールポジションを獲得した。
2位にはベンチュリーのエドアルド・モルタラ。
3位はテチータのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ。
4位はテチータのジャン-エリック・ベルニュとなった。

レーススタート

レースがスタートし、オーバーテイクが狙いやすいターン1で仕掛けるドライバーも多く見られた。
それでも大きな接触はなく、各車オープニングラップを完了させた。
ここ数戦は序盤のバトルが少なかったが、今回は上位勢でもアタックモード起動前に順位の変動があった。
テチータの2台がハイペースで周回し、2位のシムズを攻略していく。
シムズはロッテラーにもかわされて5位で序盤のレースを進めた。
後方からはエバンスが少しポジションを上げてきており、最近のレースペースの良さを匂わせる。

アタックモード

残り33分頃から一回目のアタックモードを起動するドライバーが現れ始め、レースが本格的に動き始める。
早めにアタックモードを起動したウェーレインが一時2番手まで浮上し、モルタラの後ろの2-3番手に入る。
ポルシェ勢のすぐ後ろのは2台のテチータが迫り、アタックモードを活かして裏ストレートで仕掛ける。
ウェーレインに対して同時にオーバーテイクを仕掛け、軽い接触があったものの2台揃ってポジションを上げることに成功する。
トップのモルタラはライバルとは違うタイミングでアタックモードを起動し、アクティベート時に前に出たロッテラーをすぐに抜かしてトップに戻る。
ロッテラー以下の2位争いはアタックモード毎に順位が入れ替わる展開が続き、気が付けばバンドーンがこの集団に入ってきていた。
バンドーンは単純なペースが非常に良い様子で、アタックモードを使用していないタイミングでライバルを次々に攻略してポジションを上げる。
残り13分でロッテラーがアタックモードを使用し、このタイミングでバンドーンは2位にまで浮上する。
2回目のアタックモードを起動後は、先にアタックモードが切れたロッテラーをオーバーテイクし、正式に2番手となる。

終盤のバトル

レース後半は、2位バンドーンとモルタラの首位争いが期待されたが、残り5分でファンブーストを使用したベルニュがバンドーンをオーバーテイクして2位へ浮上する。
残り1分頃、裏ストレートでベルニュはモルタラに対して勝負を仕掛けるが、オーバーランをしたベルニュは逆にバンドーンに抜かれそうになってしまい、なんとかポジションを守った。
この二人はチャンピオンシップを争っており、シーズンを考えても負けられない争いだ。
ファイナルラップまで上位の争いは激しかったが、表彰台争いに変化はなくそのままチェッカーを受けた。
優勝は、ベルリンで強さを見せるベンチュリーのエドアルド・モルタラとなった。
序盤は隙の無い丁寧な走りでトップを守り、混戦となった後半も周りの状況を見て確実に勝利を手にした。
2位にはチャンピオンシップ争いをしているテチータのジャン-エリック・ベルニュが入り、チームとしても上々の結果を残した。
3位はポイントをコンスタントに獲得し続けているメルセデスのストフェル・バンドーンが入り、チャンピオンシップのリーダーとして表彰台に登った。

screencapture-fiaformulae-en-results-race-results-2022-05-16-17_09_25

LINEで送る
Pocket