NIO 333 新ファクトリーへ移設
NIO 333は、FIAフォーミュラE世界選手権のシリーズ発足時から活動を続けるチームの一つだ。
2015年にネルソン・ピケJrが初代ドライバーズタイトルを獲得したチームであり、NIO33はその進化形と言えるだろう。
そしてフォーミュラEマシンがGen3世代を迎えるにあたり、同チームは特注の新ファクトリーを作り、次世代のフォーミュラEに備える。
NIO333はシーズン6でサプライヤーとの関係が破綻し、2018/2019年仕様のDRAGONパワートレインを使用する厳しい状況となっていたが、シーズン7ではチームに競争力が戻り始め、開幕戦ではポイントを獲得した。
副チーム代表のラッセル・オヘイガンは、前チーム代表のクリスチャン・シルクとともに2020/2021シーズンの間にファクトリー移行のための準備を行った。
現在、NIO 333はシリコンバレーに店舗を構えており、同じフォーミュラEチームのドラゴン/ペンスキーとエンビジョンレーシングが隣接している。
オヘイガンは次の様にコメントした。
「これはチームの発展と将来にとって大きな意味を持つでしょう。入社したとき、新ファクトリーの話が持ち上がっていた。もともとワークショップはドニントンにあり、創設期には多くのチームと一緒だった。そして、エンジニアリング部門をオックスフォードシャーに移したんだ。メカニック、エンジニア、その他のスタッフ間のコミュニケーションはしっかりできていたが、Gen3世代を目前に控え、すべてを最新鋭の施設でひとつ屋根の下に置くことを強く望みました。移転はそれなりの効果を期待していたのですが、実際に大きな効果がありました」
チームの移転は、すぐに効果を発揮している。
上海のオペレーションに加え、英国に常設の総合拠点ができたことで、チームはGen2の開発を推進し、シーズン9から始まるGen3を攻略するための体制が整ったことになる。
「ファクトリーはGen3時代に対してより高い重要性を持っています。そして、クルマが成熟すれば、エンジニアとメカニックがより密接に連携することができるようになるでしょう。Gen2時代に集中的に取り組んできたことは、すべて引き継がなければなりません。我々は非常に多くの可能性を持っていますが、まだまだ小さなチームであり、成長し続けることを望んでいます」
チーム代表のアレックス・ホイは、移転が優秀な人材の獲得に役立つと考えていると語った。
「どのような会社でもそうですが、特にテクノロジー系の会社では、職場環境が物事への正しいアプローチの背景になるのだと思います。また新ファクトリーは、私たちが投資とリソースを投入して真剣に取り組んでいることを人々に紹介する上で、大きな役割を担っているのです。これはGen3へのコミットメントとともに、私たちの意図と野心を表明するものです」
