フォーミュラE 日産がチームを買収
日産自動車は、ル・マンを拠点とするe.damsレースチームの買収を発表し、FIAフォーミュラE世界選手権への参戦を完全子会社化することになった。
日産のフォーミュラE参戦は「アンビション2030」計画で掲げられている電動化とサステイナビリティに対するコミットメントを支えるものだ。
日産は今回の買収とフォーミュラEプロジェクトの全権取得は自然な流れであると捉えている。
日産は2018年にe.damsと提携してフォーミュラEに参入し、「日産e.damsフォーミュラEチーム」として選手権に参戦してきた。
2021年3月には、シーズン9から始まるフォーミュラE Gen3時代へのコミットメントをいち早く発表した。
e.damsはフォーミュラEチームとして成功を収めており、ルノーとの提携により3タイトルを獲得してきた。
セバスチャン・ブエミのドライバーズチャンピオンシップ獲得に貢献し、日産とのパートナシップ提携後も総合2位を獲得している。
今回の買収による所有権の変更と新しい経営体制は即座に実施されるとしており、日産フォーミュラEのゼネラル・マネージャーであるトマソ・ボルペは、e.damsのマネージング・ディレクターにも就任する予定だ。
ボルペ氏はインタビューで以下のようにコメントした。
「日産がe.damsを引き継ぐことを嬉しく思うとともに、日産とともにチームのパートナーシップを発展させたジャン＝ポール・ドリオのことを思い出します。2019年に彼が亡くなってからは、オリビエとグレゴリー・ドリオが仕事を引き継いでくれました。彼らと一緒に仕事をすることは喜びであり、彼らのコミットメントとサポートに感謝したいです」
「今回のチーム買収は我々のフォーミュラEプロジェクトにおける重要なステップです。電気自動車レースの最高峰であるフォーミュラEは、私たちに魅力的なグローバル・プラットフォームを提供し、電気自動車が楽しくスリリングなだけでなく、日産が電気自動車技術の最先端に立ち続けていることをお客様に示すことができるのです。私たちは2018年にe.damsとのパートナーシップでこのスポーツに参入できたことを嬉しく思っています。私たちはコラボレーションを行い、彼らの長期的な経験から多くのことを学びました。私たちは素晴らしいチームを結成し、共に成功と経験を積み重ね、フォーミュラEへの新しい章を始めることを楽しみにしています」
日産の最高執行責任者であるアシュワニ・グプタは以下のようにコメントした。
「日産の社員全員、そして世界中のファンやお客様にとって今はエキサイティングな時期です。フォーミュラE選手権を牽引する絶え間ない技術の進歩は、私たちに多くの情報をもたらし、お客様のためにさらに優れた車を開発する機会を与えてくれるでしょう」
「e.damsの買収はフォーミュラEだけでなく、モータースポーツというエキサイティングで高性能な競技の世界に対する長期的なコミットメントを再確認させるものです。私たちは革新的でエキサイティングなドライビング体験を提供することにも情熱を注いでいます。この買収は、我々のビジネスの戦略的な電動化目標にさらに力を与えてくれるでしょう」
