フォーミュラE 2021 ROUND10 ニューヨークシティ E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2021 ROUND10 ニューヨークシティ E-PRIX 決勝ハイライト

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フォーミュラE 2021シーズン第10戦がアメリカの大都市であるニューヨークで行われた。
ブルックリンのレッドフック地区で行われるE-Prixは、昨年はパンデミックの影響を受けて開催を中止したイベントの一つであり、2年ぶりの開催となる。
レースは土曜日と日曜日にそれぞれレースを行うダブルヘッダーとなる。

馴染みのコースレイアウト

今回の開催では、過去に開催されていた時とほぼ同じコースレイアウトが使用されることになり、過去のレース成績が良いドライバーは高い競争力を見せることが予想された。
市街地コースらしい直角コーナーを多数有しており、ターン2から始まる連続直角右コーナーはフォーミュラEの開催コースの中でも特徴的だ。
また、最終コーナーのターン14は屈指のチャレンジングコーナーとしてドライバーからの人気が高い。
コースは海沿いにあるため、前戦のメキシコとは大きく異なる環境でのE-Prixである。
チャンピオンシップはベンチュリーのエドアルド・モルタラがリードしており、メキシコでの大量得点により一気にチャンピオンシップレーダーに躍り出た。
しかしライバルとの差は小さく、今回のダブルヘッダーの結果次第でチャンピオンシップの順位は大きく変動する可能性が十分にある。
タイトル争いで首位に立てる24ポイント差(1勝)以内には、12人のドライバーがいる。

予選

予選は接戦となった。
通常予選でトップタイムを記録したのは日産のセバスチャン・ブエミだった。
過去にニューヨークシティで多くの成功を収めており、現在も得意なコースであることが証明された。
スーパーポールでは全員が別チームのドライバーとなり混戦具合となる。
接戦のスーパーポールを制してポールポジションを獲得したのはバージンレーシングのニック・キャシディだった。
1:09.338の好タイムをマークして速さを見せた。
2番手にはテチータのジャン-エリック・ベルニュが入りフロントローを獲得した。
3番手はマヒンドラのアレックス・リンが入った。
4番手はBMWのマキシミリアン・ギュンター。
5番手は通常予選で最速を記録した日産のセバスチャン・ブエミ。
6番手はポルシェのパスカル・ウェーレインとなった。

ダスティな路面

レースがスタートするといきなり上位勢でアクションが発生する。
3番手スタートのリンがターン1のブレーキングで止まり切れず、大きく外側に膨らみ5番手へドロップ。
風によって運ばれた埃でダスティな路面コンディションとなっており、グリップレベルが低いエリアでタイヤをロックさせてしまった。
逆にブエミはスタートを上手く決めて5位から3位へポジションを上げる。
トップのキャシディと2番手スタートのベルニュはポジションをキープしてオープニングラップを終える。
後方ではアタックモードが設定されているターン10のヘアピンで接触があり、パーツが飛んだが全員オープニングラップを終えた。

アタックモード起動

残り37分頃、上位争いをしているベルニュとブエミが同時にアタックモードを起動する。
その後ろのギュンター、ディ・グラッシ、リンは既にアタックモードを起動していたため、アクティベーションゾーンを通過したがポジションを落とすことなくコースに復帰する。
その次のラップではトップのキャシディもアタックモードを起動し、上位勢は早々に一回目のアタックモードを使用した。
残り32分頃、6位を走行中のリンにウェーレインが追突する。
追突時の速度差があったため、リンはコントロールを失ってスピンをし、ウェーレインもアウトサイドへスローダウンする。
リンはローランドに抜かされて7位へ後退するだけでレースを続行できたが、追突したウェーレインはフロントサスペンションを大きく破損してリタイヤとなってしまう。
残り30分頃、表彰台争いをしている3位のブエミをギュンターが捕らえる。
ギュンターはターン1のブレーキングでインサイドからオーバーテイクを成功させて3位へ浮上する。
残り27分頃、チャンピオンシップを争うエバンスがストップしてしまう。
再ステートすることができずに、チャンピオンシップではかなりの痛手となるノーポイントで終わってしまう。
これによりフルコースイエローが提示されて全車速度制限がかけられた。
再開後は接近戦をしていたグループでのバトルが勃発する。
アタックモードを起動したフラインスが上位勢に入り込み、ブエミとローランドの日産勢をオーバーテイクして5位へ浮上してくる。

トップ争いに動き

残り8分頃、トップ争いで大きな動きが発生する。
トップを走っていたキャシディに後方がかなり接近する展開となり、4位のディ・グラッシまでテールトゥノーズとなる。
ターン10のヘアピンで2位のベルニュがやや強引にインサイドへ飛び込んで両者は軽く接触しながらコーナーを曲がる。
お互い膨らんだところでインサイドからギュンターが2台を同時にパスしトップに躍り出ることに成功。
キャシディはディグラッシにもパスされ、このターン10で3つも順位を落としてしまった。
その後はトップに立ったギュンターが後続を引き離してトップチェッカーを受けた。
2位にはベルニュが入り表彰台を獲得。
3位は巧みなレース戦略で上がって来たディグラッシとなった。
日産は、ブエミが6位、ローランドが7位となり両者がポイントを獲得した。
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