フォーミュラE 2021 ROUND11 ニューヨークシティ E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2021 ROUND11 ニューヨークシティ E-PRIX 決勝ハイライト

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フォーミュラE 2021シーズン第11戦がアメリカの大都市であるニューヨークで行われた。
ブルックリンのレッドフック地区で行われるE-Prixは、昨年はパンデミックの影響を受けて開催を中止したイベントの一つであり、2年ぶりの開催となる。
レースは土曜日と日曜日にそれぞれレースを行うダブルヘッダーとなる。

馴染みのコースレイアウト

今回の開催では、過去に開催されていた時とほぼ同じコースレイアウトが使用されることになり、過去のレース成績が良いドライバーは高い競争力を見せることが予想された。
市街地コースらしい直角コーナーを多数有しており、ターン2から始まる連続直角右コーナーはフォーミュラEの開催コースの中でも特徴的だ。
また、最終コーナーのターン14は屈指のチャレンジングコーナーとしてドライバーからの人気が高い。
日曜日のレースでは土曜日のデータを活かして更なる最適化を行い、よりコースへの理解を深める必要がある。
チャンピオンシップのポイント差は小さく、ニューヨークでの第2レースでも多くのドライバーにポイントリーダーになるチャンスがある。

予選

予選は土曜日よりも更に接戦となった。
通常予選ではトップから18位までが0.8秒差以内となり、スーパーポールに進出するためのトップ6の枠に入った最後のドライバーは、トップから僅か0.183秒差であった。
通常予選でトップタイムを記録したのはジャガーのサム・バードだったが、非常に接近しているためポールポジションを誰が取るかは予測不可能であった。
接戦のスーパーポールを制してポールポジションを獲得したのは、通常予選でもトップタイムを記録したジャガーのサム・バードだった。
1:08.572でポールを獲得した。
2番手には0.09秒差のチームメイトでチャンピオンシップを共に争うジャガーのミッチ・エバンスが入りフロントローをジャガーが獲得した。
3番手はエバンスと0.001秒差で、前戦でポールを獲得していたバージンレーシングのニック・キャシディが入った。
4番手はポルシェのパスカル・ウェーレイン。
5番手はドラゴンペンスキーのセルジオ・セッテ・カマラ。
6番手はポルシェのアンドレ・ロッテラーとなった。

いきなりセーフティカー

スタートでは大きなアクシデントもなく、ほとんどのマシンが順当にスタートしていった。
上位勢で順位を上げたのはセッテ・カマラとダ・コスタだ。
両者ともポルシェのウェーレイン及びロッテラーをスタートで抜かしそれぞれポジションアップを果たす。
後方でも問題なくターン1を抜けていったかに思われたが、なんとベルニュがスタートできずにセーフティカーが出動することとなった。
ベルニュは予選セッションでもトラブルに見舞われており、ニューヨークでのレース2はほとんど満足のいく走行をすることができなかった。
残り40分頃でレースは再開される。
トップのバードはチームメイトのエバンスを少し引き離し、ジャガーの1-2体制を維持する。
レース再スタート後、中団ではアウディのラストがブエミと接触する。
左リアタイヤにブエミのノーズが当たり、その接触でタイヤがパンクしたラストはスローダウンしてレースから離脱を余儀なくされた。
残り35分頃、ジェニスとモルタラが激しくポジションを争う。
ターンインでやや強引に抜きにいったモルタラだったが、インサイドにいたジェニスにスペースを残さず接触。
ジェニスはそのままレコードラインに戻って走行を継続できたが、モルタラはコントロールを乱して壁を向き一時停止した。
これで後方に沈んでしまったモルタラはポイント獲得が絶望的となった。

アタックモード起動

残り33分頃、1位と2位を走るジャガーの2台が同時にアタックモードを起動する。
バードはトップのままコースに復帰し、エバンスはキャシディの後ろの3位でコースに復帰する。
その後エバンスはすぐにキャシディをオーバーテイクし2位へ復帰する。
トップ争いの後ろではポルシェのウェーレインがアタックモードを起動してロッテラーの後ろで戻る。
残り27分頃、トップのバードが早々に2度目のアタックモードを起動する。
それと同時に3位のキャシディもアタックモードを起動して1回目のアタックモードに入る。
エバンスがターン10出口でトップに立つものの、バードを先行させてチームメイト同士の争いを避けた。
その後すぐに、アタックモードを起動中のキャシディが2位のエバンスに迫る。
アタックモード中のキャシディはハイペースで追いかけ、エバンスをアウトサイドから豪快にオーバーテイクして見せた。
残り24分頃、3位になったエバンスは2回目のアタックモードを起動してキャシディを追いかける。
残り21分頃、アタックモードを起動したエバンスがキャシディに再度追いつき、ターン10の侵入でインサイドに入りオーバーテイクを成功させる。
これでジャガーの1-2体制に戻る。
後方ではディグラッシがブエミに追突してしまい、これによりブエミはポイント圏外に脱落した。

終盤の争い

残り14分で2位争いは激化する。
エバンスの後ろのはキャシディがぴったりと着け、そのすぐ後ろにはダ・コスタが着ける。
残り2分でアクションが起こる。
2位を走行していたエバンスが立ち上がりで左リアタイヤをウォールに接触させてしまいサスペンションにダメージを負う。
これでキャシディだけでなく、ダ・コスタとウェーレイン、そしてロッテラーにも次々に抜かれて6位へドロップした。
優勝は、終始トップを走り続けたジャガーのサム・バード。
2位は、ファイナルラップまで激しく戦ったバージンレーシングのニック・キャシディ。
3位はディフェンディングチャンピオン、テチータのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ。
4位、5位にはポルシェ勢が入り、パスカル・ウェーレインとアンドレ・ロッテラーは共にポイントを獲得した。
6位はジャガーのミッチ・エバンスが入るかに思われたが、なんとゴール直前でスローダウンしてポイント圏外まで落ちてしまい、変わって6位に入ったのはマヒンドラのアレクサンダー・シムズとなった。
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