フォーミュラE 第8戦 プエブラE-Prix アウディのワンツー
2021シーズンのフォーミュラE世界選手権の第8戦として行われたプエブラE-Prixで、アウディのルーカス・ディ・グラッシが優勝した。
また、同じアウディのチームメイトであるレネ・ラストも2位に入り、アウディにとって完璧なレースとなった。
アウディチームは第8戦のプエブラE-Prixで見事なワンツーフィニッシュを果たし、フォーミュラEシーズン後半戦に向けて最高のスタートを決めた。
エースドライバーのルーカス・ディ・グラッシは、予選で8番手タイムを記録し中団からのスタートとなったが、この位置からでも表彰台を狙えると語っていた。
バンピーで摩耗性の高いオートドローモ・ミゲル・E・アベドでは、シリーズ初のサーキットであるために未知の部分が非常に多く、予想が困難なレースとなると思われていた。
また、レネ・ラストは10番手からのスタートであったにも関わらず、冷静に前の集団へと進んでいった。
トップチェッカーを受けたのはポルシェのウェーレインだったが、タイヤ申告ミスによりペナルティを受けたため、アウディがワン・ツー・フィニッシュを果たすこととなった。
繰り上げでの勝利ではあるが、アウディの2人はコース上でBMWやベンチュリーのライバルたちをオーバーテイクして順位を大幅に上げてきたことを考えれば、勝者に相応しいと言えるだろう。
優勝したディ・グラッシは、メキシコの熱狂的なファンとのつながりを感じると語り、「第二の故郷」であるメキシコE-Prixで3勝目を達成した。
「パスカル(ウェーレイン)は本当に気の毒だと思います。彼は素晴らしいレースをしていて、勝利に値するパフォーマンスでした。私もローマでレースをリードしているときにドライブシャフトが壊れ、勝利が零れ落ちる様なことになったことがあるから、彼の気持ちはよくわかります。あのときは私に不運が重なりましたが、今日は運が味方してくれました。モータースポーツではこのようなことが常にバランスよく起こるものです。チームは今日、素晴らしい仕事をしてくれた。ライバルとのバトルでタイムロスしたタイミングもあったけど、常にプレッシャーをかけることができました。シーズン4ではシーズン前半に不運があり、その後多くのポイントを獲得したので、今シーズンも同じようなことができるかもしれないですね」
フォーミュラEで最初のフルシーズンの半分を経過したレネ・ラストは、第8戦のプエブラで2位を獲得してタイトル争いに加わった。
ラストはこれまでのフォーミュラEでの自己最高成績を更新し、シーズン後半戦での更なる競争力の向上を狙っている。
「ウェーレインが調査を受けていることは知っていましたが、自分たちが勝つために十分な仕事ができたのではないかと思います。今回のワンツーは、アウディスポーツがチャンピオンシップのために必要としていたものです。予選ではまだ少しスピードが足りませんが、トップ10に入ることができればレースに勝てると確信しています。できると思っていても、それを示すことができていませんでした。今シーズンのこれまでの不運を考えると、今回の結果は我々によって救いとなりました」
アウディのチーム代表であるアラン・マクニッシュは以下の様にコメントした。
「長い間達成しようとしていた素晴らしい一日だった。私たちは厳しい日々を乗り越えて努力を重ね、再び表彰台のトップに立つことができました。今シーズンのレース1から、我々が競争力のあるマシンを持っていることは明らかでしたが、フォーミュラEは競争が激しく、このハイレベルな争いの中では自分たちの持っているものを100%出すことは非常に難しいことです。しかしプエブラでは、チーム全体が今日の素晴らしい成果を出してくれました」