プエブラE-Prix テチータの不運

プエブラE-Prix テチータの不運

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テチータのプエブラでのダブルヘッダーは、不運が多く発生したレースとなった。
現チャンピオンである彼らは、トリッキーな路面や高温な気温及び路面温度、そしてタイヤマネジメントと、多くの課題に挑んだ。

テチータでのダブルタイトル獲得者であるジャン-エリック・ベルニュと、現チャンピオンのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、メキシコで期待された結果を得ることができなかった。
しかし、チャンピオンシップでの情勢はあまり変わることはなく、次戦へ向かうこととなった。

ベルニュは、第8戦でメルセデスのデ・ブリーズと接触して走行不能となりレースを終えたが、続く第2レースでは8位でチェッカーを受けて僅かにポイントを獲得した。
一方、ダ・コスタは土曜日のレース1で6位入賞を果たしたものの、第9戦ではターン7で壁に衝突し、左フロントサスペンションに深刻なダメージを受けてリタイヤした。
これにより第9戦ではノーポイントに終わってしまい、チャンピオンシップに深刻なダメージを受けたかに思われたが、当時ランキングトップだったロビン・フラインスは、プエブラでの二つのレースでノーポイントに終わったため、ダ・コスタにとっては被害を最小限に抑えられた。

ダ・コスタはレースを振り返りインタビューに答えた。

「土曜日はとてもいいレースができたし、日曜日も後ろから追い上げ、いいレースができていました」

「問題が起きたのは中盤でした。他のドライバーが壁にぶつかって、スポンサーのプラスチック製バナーを数メートル分も剥がしてしまい、それの一部を私の車が拾ってしまったのです。タイヤ温度が急激に上昇し、バランスが取れなくなって運転するのが大変でした。非常に珍しいことですが、不運にも私たちに起こってしまったことです。それでも今回のダブルヘッダーではチームとしていくつかの教訓を学び、それが私たちをより強くし、残りの6戦に向けて本当に自信を持つことができました」

メキシコ第2レースではニック・キャシディが初表彰台に上り、第1レースではルーカス・ディ・グラッシとレネ・ラストのアウディ・スポーツABT・シェフラーがワンツーフィニッシュで今季初のダブル表彰台を獲得した。
また、モルタラが両レース共に活躍したことで、ドライバーズランキングが大きく変わり、現在は12人のドライバーが1勝分となる25ポイント以内に位置している。
一方チームランキングでは、テチータがトップのメルセデス-EQとの差を3ポイントとし、ジャガー・レーシングを抜いて2位に浮上している。

AUTODROMO MIGUEL E. ABED, MEXICO - JUNE 20: Jean-Eric Vergne (FRA), DS Techeetah, DS E-Tense FE21 during the Puebla E-Prix II at Autodromo Miguel E. Abed on Sunday June 20, 2021, Mexico. (Photo by Andrew Ferraro / LAT Images)

チームメイトのベルニュもインタビューに答えた。

「日曜日はマシンを走らせるのがとても難しい日だった。オーバーステアがひどくて、レース中盤にはリアタイヤがだめになってしまったんだ。何とか持ちこたえようとしましたが、マシンをコース上にとどめておくだけでもとても難しいことでした。4ポイントを獲得しましたが、望んでいた量ではありません。ただ、ないよりはましです。チャンピオンシップについては、今回のレースで有力な候補者が多くのポイントを獲得していないのでポジティブに考えています。トップからは1勝分も離れていませんし、残り6レースもあるのでチャンピオンは十分に可能です。今後に向けて今日のパフォーマンスが十分でなかった理由を理解し、再編成する必要があります」

ディレクターのトーマス・シュヴォーチェもコメントした。

「チームはシーズン終盤に重要となるであろうポイントを獲得してメキシコを後にしました。全体的な結果は、マシンとドライバーのパフォーマンスレベルに見合うものではありませんでしたが、我々は常にチャレンジングなレースから学び、それが我々をより強くするのです」

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