フォーミュラE 第2戦 チャンピオンチームが復調
チャンピオンであるテチータのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、第2戦でシーズン7初のメダルを獲得した。
過去数年で複数のチャンピオンを獲得しているDSテチータの現チャンピオンであるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、開幕戦で不本意な結果に終わったが、続く第2戦では大きく改善させて表彰台を獲得した。
開幕戦の予選グループ分けは、昨シーズンの最終成績により決定している。
そのため、最も走行順が早いグループ1として第1戦の予選に臨んでいた。
しかしディルイーヤでは細かい砂が多いため、走行順が早いグループ1は路面グリップが低くタイムアップが難しい状況となっていた。
第1レースを後方で戦うこととなったチャンピオンチームだったが、第2レースでは去年の様な印象的な速さを見せて上位でレースを展開した。
第2レースではテチータ同士での激しいバトルも行われファンを熱くさせた。
ダ・コスタとベルニュは、レースの半分近い約20分間にわたって激しいバトルを展開し、軽い接触をするまでにバトルは発展した。
最終的に、ベルニュがチームメイトのダ・コスタを従えて3位でゴールしたが、赤旗中断前に2回目のアタックモードを有効化できなかったため、レース後にペナルティが発生して表彰台を逃してしまう。
これにより繰り上げでダ・コスタが表彰台を獲得した。
今シーズンも競争力が高いことを証明したチャンピオンのダ・コスタはレース後にコメントした。
「第2戦は良いパフォーマンスと結果でした。自分たちのペースを示すことができ、とても満足しています」
ペナルティで順位を落としてしまったベルニュだったが冷静にコメントした。
「レースはすべてがうまくいっているように見えましたが、残念ながらそうではありませんでした。アレックスが大きなクラッシュをしてしまったが、彼が無事であることが分かり安心しました。今回は残念ながら不運で多くのポイントを落としてしまいましたが、シーズン序盤のレースで勝てなくても、チャンピオンシップを制することはできると思うので次戦からまた戦っていきます」
The @DSTECHEETAH‘s seem to keep forgetting the number 1 rule in motorsport, don’t hit your teammate 😬 #DiriyahEPrix
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— ABB FIA Formula E World Championship (@FIAFormulaE) February 27, 2021
1つのチームで2人のチャンピオンをマネジメントすることは、モータースポーツ界では常に困難な課題だ。
テチータは現在のフォーミュラE選手権で唯一、2人のチャンピオンドライバーを走らせている。
チーム代表のマーク・プレストンは両者のバトルについてコメントした。
「彼らは明らかに理想的とは言えないチーム内バトルをしていて、その影響で前にいるライバルたちにチャレンジするチャンスが少なくなりました。今回のような状況は、瞬間的に素早く反応することが重要なので、次のレースではそれを最適化したいと思います」
ベルニュは以下の様に語った。
「チームメイト同士の戦いでエネルギーを無駄にしてはいけないと思います。アントニオがアタック・モードに入っていたとき、私は彼をパスさせました。私たちはチームであり、お互いに不必要なエネルギーを使わないようにしています。私はイン側のラインを走ったので、彼が私をパスさせてくれると思ったのですが、彼はアウト側にとどまりました。そして最終コーナーで衝突してしまいました」