タグ・ホイヤー・ポルシェ シーズンを終えて
タグ・ホイヤー・ポルシェは2019/2020シーズンのFIAフォーミュラE選手権へ参戦を発表し、ポルシェブランドとして初めて電気自動車レースへと参戦した。
初戦となったサウジアラビアのディルイーヤのダブルヘッダーで素晴らしいデビューを飾り、フォーミュラEでの高い競争力を示した。
デビューシーズン
ポルシェモータースポーツチームのメンバーであるアンドレ・ロッテラーは、フォーミュラEでのデビュー戦で2位表彰台を獲得した。
その後はしばらく低迷したものの、メキシコシティE-Prixではロッテラーがポルシェチーム初のポールポジションを獲得する。
そしてシーズンフィナーレである8月のベルリンで開催された6レースの初戦で表彰台に返り咲いた。
6戦行われたベルリンe-Prixでは、ロッテラーは最終戦を除くすべてのレースでポイントを獲得し、ドライバーズランキング8位を獲得した。
ロッテラーの獲得したシーズン71ポイントはチーム全体のほぼ90%を占めた。
シーズン後半に見せた安定感のある走りは今後のポルシェチームの活躍を予感させるものであった。
また、チームメイトのニール・ジャニは第10戦で6位に入り、自己最高位を更新した。
関係者コメント
シーズンを終えたロッテラーはインタビューで今シーズンを振り返った。
「私たちにとって非常にポジティブなシーズンでした。デビューしたばかりの僕らは、最初のレースでいきなり表彰台に乗ることができたし、フォーミュラEのような信じられないほど接戦が続くチャンピオンシップでも、表彰台に上り戦うことができたんだ。これは単なるハードワークだけで得たものではなく、チームの努力の賜物であり、異なるカテゴリーで得た経験を生かして、この新しい挑戦に適応できたからです」
ポルシェチームのリンデッセイは、メキシコe-Prixでのポールポジションがハイライトだったと語った。
「私にとってメキシコe-Prixは特別な瞬間でした。ポールポジションからレースをスタートして、他23人のライバル達の前で自分のマシンがグリッドに並ぶのを見るのは、間違いなく感動的な瞬間だ。このことは、私たちの車にはパフォーマンスがあるという証明であり、自信をつける後押しにもなりました」
タグ・ホイヤー・ポルシェチームは、過去何十年にもわたってレースコースで得た知識をもとに、初の電気自動車レースの準備に全力を尽くした。
同じドイツメーカーであり、長年のライバルであるメルセデス・ベンツEQ、アウディスポーツABTシェフラー、BMW iアンドレッティ・モータースポーツなど、ポルシェのライバルたちとコース上で競い合うことは、まったく別のことだった。
リンデッセイはコメントを続けた。
「今シーズンから学んだことは、簡単に言えば、フォーミュラEで走ることです。最初のレースの前にサーキットでテスト走行をしましたが、実際に他のライバルたちと戦うことになるフォーミュラEレースに向けて100%の準備をすることはできない。テストは自分自身の基準となるものなので、レースでは様々な要素が絡んできます。なので、自分の位置を正確に把握することは難しい。私たちは短い時間の中で多くのことを学んできましたし、これからも学び続けます。最初のシーズンで競争力のあるチームであることを示したと思いますし、昨年自分たちで設定した目標をすべて達成できたと思います」