オートモビリ ピニンファリーナ 1900馬力のハイパーカー
これまでイタリアで生産されたロードカーの中でも、最もパワフルなマシンになると予想される「バッティスタ」をハイドフェルドが紹介。
この電気自動車は、4台のモーターを搭載し、合計で1900馬力、トルクは2300Nmものパワーを出す予定になっている。
予想される0-100km タイムは僅か2秒。
最速の電気自動車
中国の電気自動車メーカーであるNIOのEP9ハイパーカーが2017年にニュルブルクリンクでタイムアタックを行い、06:45.9秒のラップを記録し、非力だと思われていた電気自動車の固定概念を払拭した。
それから2年後の今、フォーミュラEチャンピオンシップで得た経験から生まれた新しいロードカーが、更に速さを求めて表舞台に登場。
オートモビリ ピニンファリーナ バッティスタ(Automobili Pininfarina Battista)は、ロードカーの限界への挑戦を続ける。
このモンスターマシンについて、ピニンファリーナプロジェクトの開発ドライバーであり、マヒンドラレーシングでドライバーを務めたニック・ハイドフェルドにインタビューをした。
「このクルマを見て、1年以上前にローマで開催されたフォーミュラEでの発表以来、非常に長い道のりを歩んできたのだと感じました。皆さんはバッティスタがどれほど美しいかを見ることができます。そして私たちはまだそれを運転していませんが、恐らく今年の終わり頃に走らせることになるでしょう。」
「アイデアが2018年のローマE-Prixで発表された後、ピニンファリーナと言う新しいメーカーの新人チームは、最初のプロトタイプの市場投入のために忙しく働いている。 フォーミュラEで学んだことは、プロジェクトに持ち込めることが多くあると思う。クルマがどのように走るべきかはすでにわかっているし、レースで長いキャリアを積んできた経験があるので、その経験を活かしていきたいです。」
洗練されたフォルムと機能
イタリアのデザインハウスであるピニンファリーナは、2015年にインドの自動車メーカーであるマヒンドラに買収され、2018年に新しい自動車メーカーであるオートモビリ・ピニンファリーナに譲り渡された。
デザインディレクターのルカ・ボルゴニョが書いた、バッティスタのハンサムなルックスはただのショー用のデザインではない。
マシンの各部分についてもニック・ハイドフェルドはコメントした。
「バッティスタはスポーツバタフライドアを採用しました。ドアに組み込まれたエアスクープは、空気をマシンの周囲に吹き込み、バッテリーとドライブトレインを冷却します。車体後部では、アクティブウィングが車の速度に応じて形状変化をし、高速での安定性とハンドリングを改善するためにスポイラーを上げます。」
EV車は次のステップへ
このハイパー電気自動車は2020年に発売予定であるが、今のところイタリアで生産された中で最も強力なロードカーになると予想されている。
ニック・ハイドフェルドは、発売への期待を語った。
「これは本当に歴史的な車です。現時点で既にいくつかの電気自動車を目にしてきていますが、バッティスタは2000馬力近くのハイパワーを電気技術で出すことに成功する最初の車両になるでしょう。今後の電気自動車の可能性を最大限に発揮する適切なハイパーカーになると思います。ピニンファリーナのような伝説的な会社によって設計されているので、既に多くのチェックボックスに印がされていると思います。新しいブランドではありますが、今後長年に渡り、電気自動車の常識を破った最初の車であると人々は言うでしょう。」