メルセデス・ベンツEQ ドライバーラインナップを発表
新チームとして来シーズンから参加するメルセデス・ベンツEQは、ドライバーとして「ニック・デ・ブリース」と「ストフェル・バンドーン」の2名を起用することを発表した。
F1クラスのコンビ
2018/2019シーズンに、DTMチャンピオンでもあるゲイリー・パフェットとチームを組み、HWAレースラボでシーズンを戦ったストフェル・バンドーン。パフェットが最高位8位となり厳しい戦いを強いられる中、バンドーンは表彰台に登り印象的な速さを見せるレースが多くあった。この結果を見て、メルセデス・ベンツEQは2019/2020シーズンでバンドーンを起用することを決定した。そして、そのバンドーンのチームメイトとなるのは、今シーズンFIAフォーミュラ2チャンピオンシップに参戦し、現在ランキングトップとなっているニック・デ・ブリース。ブリースは、サウジアラビアでフォーミュラEデビューを果たすが、その1週間後に2019年F2最終戦のアブダビでレースを戦う予定となっている。
ニック・デ・ブリースは以下の様にコメントした。
「フォーミュラEでメルセデス・ベンツEQをドライブできることは非常に特別です。チームが2人のドライバーの1人として私を選んだことを光栄に思います。現在のフォーミュラEは、フォーミュラ1と並んで最大かつ最もプロフェッショナルなレースシリーズの1つとして確立されている素晴らしいモータースポーツです。これは素晴らしい機会であり、メルセデスに本当に感謝しています。 メルセデスはレースでの勝利とチャンピオンシップトロフィーを獲得することを目指しています。 しかし、このシリーズで勝利するためには非常に多くの努力が必要になります。チーム全体が競争力を高めるために、急激な学習曲線を期待しています。」
ライバルと勝負するために
チーム代表の役割を担うのは、経験豊富なメルセデスベンツのボス、イアンジェームズ。ジェームズは、メルセデスチームのフォーミュラEデビューシーズンを通じて、ライバルであるBWM、アウディ、ポルシェと対等に対戦することを求められる。大任を背負うジェームズは以下の様にコメントした。
「ストフェルとニックのドライバーラインナップを発表できることを嬉しく思います。フォーミュラEでのメルセデスチームのデビューシーズンで、学び、成長できる2人の適応性あるドライバーを採用しました。メルセデス・ベンツには、125年の自動車レースの歴史があります。ただし、フォーミュラEはこれまでに出場した他のシリーズとは大きく異なることがわかっています。私たちは成功を確実にするためにできる限りのことを行っていますが、まだ学習が必要であることを理解しています。」
HWA・レースラボとして2018/2019シーズンから学んだことを基に、メルセデスベンツチームはレース週末を戦う。メルセデス・ベンツEQフォーミュラEチームは、フォーミュラ1コンストラクターズチャンピオンであるメルセデスAMGペトロナスモータースポーツのサポートも受けている。
技術の一般化を目指し
また、メルセデスはフォーミュラEのオープンホイール型レーシングカーのみの技術ではなく、一般への自社製品へ、その学習を応用しようとしている。メルセデス モータースポーツマネージングディレクターを務めるトト・ヴォルフは以下の様にコメントした。
「フォーミュラEは、レースへの情熱を世界中の都市にもたらします。これは非常にユニークなコンセプトです。これにより、このシリーズは私たちにとって完全に新しいフィールドになりました。モータースポーツでもバッテリー式電気駆動装置の性能を実証し、メルセデスのEQブランドを積極的に強化することを期待しています。また、フォーミュラEでは、特に主要都市の都心部で、モビリティの将来に関心を持つ若いグループと話す機会があります。フォーミュラEは、エネルギーサイクルについて都心部の若いグループにも確実に届くようにするための素晴らしいプラットフォームです。」