
フォーミュラE モナコE-PrixでモルタラがABBエンジニアリング賞を獲得
FIAフォーミュラE世界選手権は、モナコで初のダブルヘッダーレースを行い、2日間は対照的な天候とまったく異なるレースが展開され、”ABB Engineered To Outrun”賞は2人のドライバーが獲得した
土曜日のE-Prixでは、ニコ・ミュラーとベルトラン・フェルミネが栄誉に輝いたが、彼らの完璧な戦略が勝利という形で報われる可能性もあったため、もっと素晴らしい結果がったかもしれない。
ミュラー/フェルミン、キャシディ/レンファン組の両ペアとも今季の”ABB Engineered To Outrun”リーダーボードの先頭を走っている。
モナコE-Prixでは、同じ14番手というスタート位置から、異なる戦略的名手たちがそれぞれの陣営の背後にいた。
ミュラーの目まぐるしい順位変動は、アンドレッティの鋭い戦略的選択が絶望を勝利に変えたかに見えた。
序盤にパンクに見舞われたミュラーは最後尾に後退したが、フェルミネの指示でタイムリーなバーチャルセーフティカーの間にピットブーストのピットストップを行った。
ミュラーはこの判断について意識的に素早く行われたものだと語った。
また、この判断は彼のレースを一変させ、後続が義務づけられたピットストップを終えた時点で、彼をトップに押し上げた。
ミュラーにとって不運だったのは異常なトラブルが発生したことだった。
アンドレッティのチームボス、ロジャー・グリフィスが、充電器とのミスコミュニケーションが起こっていたことを知らせ、ミュラーのストップ中に充電器が意図したように機能しなかったということだった。
つまり、ミュラーはピットストップしたことでエネルギー補充を行ったが、これが十分な容量に足りておらず、その後の8分間のアタックモードを使用した際の許容量に満たなかった。
物理的なバッテリーの使用可能エネルギーが枯渇していたため、フィニッシュまでエネルギーを節約した走りをしなければならなかった。
この結果ミュラーは勝利を逃したが、エネルギーを効果的に管理して好成績を収めた。
少ないバッテリーでもミュラーは後続集団とバトルを繰り広げ、5位でフィニッシュしてみせた。
モナコのレース2は雨天となり、様相は一変した。
キャシディは14番手からのスタートとなったが、このレースはピットブーストがないため、戦略的な好機が少ないレースとなっていた。
しかし、キャシディとジャガーは別の形で上位陣喰らいついた。
キャシディは序盤に中団を走り、エネルギーを節約しながら12位で混戦に留まることに成功し、前を走る車のほとんど、そして後ろの車も数台が最初のアタックモードを使用した。
滑りやすいウェットコンディションでは、アタックモードを起動して四輪駆動にすることで更なるメリットが期待できたが、キャシディはそれを後々決定的な場面まで温存することにした。
最初の起動は数周後に行い、2分のみの短い使用を行った。
しかし、そのわずか2分で順位を3つ上げて8位に浮上した。
中間地点でのフルセーフティカーはキャシディにとって有利な要素となり、約2.5%のエネルギーと長いアタックモードを使用できたためだ。
残り8周で6分間のアタックモードを起動した。
これが表彰台への猛攻の始まりとなり、一気に7位から5位に浮上し、2位争いの集団に入り込んだ。
その中でもライバルたちを抜いていき、最終的に3位にまで浮上してチェッカーを受けた。
出典:https://fiaformulae.com/en/news/748542