フォーミュラE 2023 ROUND4 ハイデラバード E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2023 ROUND4 ハイデラバード E-PRIX 決勝ハイライト

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フォーミュラEの2023シーズン第4戦が、インドのハイデラバードで行われた。
フォーミュラE初開催となるハイデラバードは、すべてのドライバーにとって新しい挑戦となる。
ハイデラバードはテランガナ州の州都で、平均標高542メートルと高く、サーキット設定エリアの側にはフサイン・サガール湖を含む多くの人工湖がある。
平均最高気温は32℃以上と、フォーミュラE史上最も暑いレースの1つとなるため、各チームはGen3でのバッテリーやモーターの発熱に注意することとなった。
サーキットは湖に面したストリートを使用した比較的長いコースとなり、ホームストレートでは250km以上を記録する。

2023シーズンはGen3マシンへと移行し、大幅にマシンパフォーマンスが向上した。
最大パワーの350kwを使用する予選はもちろん、決勝で使用されるパワーも大幅に上がり、Gen2の予選時よりも50kw多い300kwで争われる。
同時にブレーキの回生量も向上したが、Gen2時代と同様のバッテリー容量であるため、より効果的なエネルギーマネジメントが求められる。

予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループ予選から熾烈なタイム争いが繰り広げられた。
グループAでは、トップタイムを記録したマクラーレンのヒューズが、ピットでの最低待機時間を経過しない状態でピットアウトしたとして、タイムが抹消されてしまった。
これにより、繰り上げでトーナメント進出を果たしたのはマセラティのギュンターとなった。
日産のフェネストラズは2番手タイムを記録してトーナメント進出を果たす。
グループBでは、ヒューズのチームメイトであるラストがトップタイムを記録して事実上マクラーレンが両グループでトップタイムを記録した。

トーナメント予選では、コース外走行によるペナルティが連発した。
準々決勝の4レース全てでコース外走行が発生し、半数以上のドライバーがノータイムとなる波乱の展開となった。
特に、モルタラvsラストでは両ドライバーのタイムが抹消され、準決勝でバトルをする相手がいなくなったベルニュはそのまま決勝へ進出した。
トーナメント決勝はベルニュ対エバンスとなり、決勝戦は僅差のバトルが1周する間、常に続くほどの激戦となり、0.02秒差でジャガーのミッチ・エバンスが獲得した。
2番手にはDSのジャン-エリック・ベルニュ。
3番手はエンビジョンレーシングのセバスチャン・ブエミ。
4番手は日産のサッシャ・フェネストラズとなった。

レーススタート

スタート直後のコーナーは、各マシンが激しいポジション争いを展開する。
コース上は汚れておりスリッピーな状況であったが、大きなアクシデントは発生せずに1周目を終える。
しかし、2周目のストレート後のターン3でモルタラがキャシディのリアに接触しフロントウイングを破損する。
これでモルタラは早々に戦線離脱となる。
7周目、上位争いが大きく動く。
トップを走るエバンスがアタックモードを起動しに行くタイミングで、3番手のブエミがベルニュを抜かして一気にトップへ浮上する。
エバンスはアタックモードの起動で4番手まで後退し、その後にフェネストラズを抜かして3番手に戻るが、9周目と10周目にアタックモードを起動したブエミとベルニュに先行を許すことになった。

中盤のアクション

3番手に後退したエバンスだったが、その後は上位2台の後ろで離されずに付いていきチャンスを狙っていた。
しかし13周目、5番手のバードがターン3で止まれずにエバンスへ追突する。
バードはフロントを激しくヒットし、エバンスもコントロールを失ってスピンしてしまい、更には4番手のフェネストラズも行き場を失い停車するしかなくなった。
6番手のギュンターも、丁度アタックモードのアクティベーションを行うタイミングであり、4台ものマシンが巻き込まれるアクシデントになった。
上位を走行していたジャガーの2台を含む4台が突然姿を消すことになり、中団のマシンが大幅にポジションを上げることになった。
15周目、トップを走っていたブエミの後ろからアタックモード使用中のベルニュが迫り、ホームストレートでオーバーテイクしていく。
続くターン3でブエミはアクティベーションレーンへ向かい、チームメイトのキャシディが2番手へ浮上する。
キャシディは次の周にアクティベーションを行い、ブエミの前の3位で復帰する。
次の周のストレートで2位のデニスを抜いてポジションを戻すことに成功し、ベルニュを追う。
23周目、ヒューズのクラッシュでセーフティカーが出て各車のアドバンテージがなくなる。

終盤のバトル

26周目、レースが再開すると早くもアクシデントが発生する。
5番手を走行していたラストが、デニスのマシンのリアタイヤに接触してフロントウイングを破損する。
これでマクラーレンは2台とも戦線離脱となった。
リアをヒットしたデニスもダメージを負ったことでピットへ入ることになった。
27周目、トップのベルニュとキャシディの争いが激しくなる。
お互いにアタックモードは消化済みなため、イコールコンディションでの勝負となる。
ファイナルラップになると、ベルニュのバッテリー残量は2%となり、追うキャシディは5%と非常に有利な状況となった。
しかし、ベルニュは巧みに後続を抑え込み、そのまま順位を譲ることなくトップでチェッカーを受けた。
優勝は、後続からのプレッシャーを跳ね返し、見事なディフェンスを見せたDSのジャン-エリック・ベルニュ。
2位は、3%ものバッテリーを余らせてチェッカーを受けたエンビジョンレーシングのニック・キャシディ。
3位は、ブエミが獲得したが、オーバーパワー判定によりペナルティが課せられ、繰り上げでポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとなった。

フォーミュラEは4戦を終えて、ウェーレインがリードを広げた。
ランキングリーダーはポルシェのパスカル・ウェーレイン(80ポイント)
ランキング2位はアンドレッティのジェイク・デニス(62ポイント)
ランキング3位はDSのジャン-エリック・ベルニュ(31ポイント)

230216

 

出典:https://youtu.be/UhkGmh4lw9o

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