フォーミュラE マクラーレンが参戦を発表
マクラーレン・レーシングは、フォーミュラEのGen3時代の幕開けとなる2023シーズンから、FIAフォーミュラE世界選手権に参戦することを決定した。
マクラーレン・レーシングは長年にわたり、世界最大のモータースポーツの舞台で技術の最先端を行くライバルチームと競い合ってきた。
また近年では、マクラーレン・レーシングのサステナビリティの一環として、EVテクノロジーへの理解を深め、より環境を意識した活動をすることが増えてきた。
今回のフォーミュラE参戦の動きは、現在のマクラーレンのコミットメントを反映したものである。
マクラーレンフォーミュラEチームは、マクラーレンとメルセデス・ベンツの合意により、フォーミュラEに既に参戦しているメルセデスEQフォーミュラEチームを買収し、今年末に結成される予定だ。
メルセデス-EQフォーミュラEチームのチーム代表であるイアン・ジェームズは、メルセデス撤退後の2023年も引き続きチームを率い、マクラーレンチームとして準備を進める。
マクラーレンはモータースポーツ界で最も偉大な企業のひとつであり、1963年にブルース・マクラーレンがチームを設立したところから始まる。
1966年にはF1へデビューし、これまでに20度のF1世界選手権タイトル、180回以上のグランプリ勝利、3回のインディアナポリス500優勝、ル・マン24時間レース初挑戦での優勝等、輝かしい歴史を積み上げてきた。
マクラーレン・レーシングは常にテクノロジーの最先端で活動し、現在はインディカー、エクストリームE、フォーミュラ1に参戦している。
FIAの持続可能性評価で三ツ星認定を受けたチームでもあり、スポーツ産業における気候変動対策を推進するために設立されたUNFCCCに署名している。
マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは次の様に語った。
「マクラーレン・レーシングは、常に最先端技術を駆使してベストを尽くし、ファンやパートナーに興奮や楽しみ、刺激を与えることを目指しています。フォーミュラEは、私たちの参加する他のレースシリーズと同様に、これらの基準をすべて満たしています。フォーミュラEはレースを中心としていますが、戦略的、商業的、技術的にマクラーレン・レーシング全体にとってプラスになるものでしょう。また、EVレースへの理解を深めることでマクラーレン・レーシングに競争力を与え、ファンやパートナーが私たちのサステナビリティの道筋を推進し続けると固く信じています」
フォーミュラEのCEOであるジェイミー・レイグルは、マクラーレンがフォーミュラEに参入することは、電動レースに多くのファンを引きつけるだろうと語る。
「マクラーレンは世界のスポーツ界を代表する企業であり、世界中にファンを持ち、さまざまなモータースポーツで輝かしい実績を残しています。来シーズンからGen3時代が始まり、マクラーレン、ポルシェ、ジャガー、マセラティ、日産といった歴史あるモータースポーツメーカーが直接対決するのはフォーミュラE世界選手権だけとなります。とにかく、マクラーレンがフォーミュラEに参加することに興奮しています」
フォーミュラEの創設者兼会長であるアレハンドロ・アガグもコメントした。
「私はシーズン1からマクラーレンがフォーミュラEの一員になることを望んでおり、ついにそれが実現したことを嬉しく思っています。しかし、これは単にレース参戦を決めたというだけではありません。フォーミュラEに参加することは、将来の電気自動車開発に対する戦略的な投資を意味します。フォーミュラEはマクラーレンのような実績あるメーカーが電気自動車の経験とパフォーマンスを加速させるための最先端の環境を提供します。また、フォーミュラE世界選手権で現在のメルセデスEQチームが培ってきた深いスキルと能力が、マクラーレンで活かされることは喜ばしいことです。このチームは来年、強力なチームになるでしょう」