フォーミュラE 2022 ROUND4 ローマ E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2022 ROUND4 ローマ E-PRIX 決勝ハイライト

LINEで送る
Pocket

2022シーズン第4戦が、イタリアのローマで行われた。
フォーミュラEはヨーロッパに舞台を移し、イタリアの首都であるローマでダブルヘッダーを行った。
ローマの人口はイタリアの都市内で最も多く、観光都市としても多くの人々が行き交う。
2018年にフォーミュラEがストリートレースで開催され、徐々にローマでの市街地レース文化が根付き始めている。

サム・バードが初代勝者となり、翌年はミッチ・エバンスが優勝している。
また、昨年はダブルヘッダーでベルニュとバンドーンが勝利を収めている。
バード、エバンス、バンドーンの3名は優勝時以外にも表彰台に乗っており、ローマでの好成績が期待される。
チャンピオンシップはベンチュリーのモルタラがリードしており、5ポイント差でチャンピオンのデ・フリースが追う状況だ。
4月の開催ということもあり、気候は過ごしやすくマシン/チームへの負担は少ない。

予選セッションはグループAとグループBに分かれて11台づつ走行を行い、それぞれのセッションの上位4台がトーナメントに進出する。
グループAはデニスがトップタイムを記録してトーナメントに進出した。
そこに続いたのはフラインスとバンドーン、ウェーレインだ。
グループBではテチータが1-2で好調を示し、その後ろにはロッテラーとデ・フリースが続いた。
フラインス、ロッテラー、デ・フリースは開幕から予選で速さを見せており、連続トーナメント進出を達成している。
王者メルセデスやポルシェ、更にはテチータが2台揃ってトーナメントに進出しており、チームの競争力がある程度分かる予選セッションとなった。
ファイナルはデ・フリースを下したフラインスと、ダ・コスタを僅差で破ったバンドーンとなった。
フラインスは序盤のブレーキングで一瞬バランスを崩してしまい、その隙ににリードを築いたバンドーンが危なげなく走り切った。
ポールポジションは好調メルセデスのストフェル・バンドーン。
2位にはエンビジョンレーシングのロビン・フラインス。
3位はチャンピオンで今シーズンも速さを見せ続けているニック・デ・フリース。
4位はテチータのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとなった。

レーススタート

スタート直後にアクシデントが発生した。
中団を走っていたローランドが後方から追突されウォールに接触し、そのままコースを半分塞ぐ形で止まってしまう。
後方集団は避けることができずに玉突事故となってセーフティカーが出動する事態となる。
このアクシデントに日産の2台も巻き込まれてしまい、ギュンターは足回りを破損してリタイヤを余儀なくされた。
波乱の幕開けとなったローマだが、リスタート後は落ち着いたレース展開が続いた。

アタックモード

トップ勢で最初にアタックモードを使用したのはダ・コスタだった。
そして丁度その頃、フラインスがトップのバンドーンをオーバーテイクして1位へ浮上する。
これで上位勢が一気にアタックモード起動へ動く。
メルセデスの2台とベルニュは同時にアタックモードを起動するが、トップのフラインスは差を保ったまま次の周にアタックモードを起動する。
アタックモード起動のロスでポジションを落とすことなくトップで戻ることに成功する。
後ろではデニスとダ・コスタが接触しダ・コスタが危うくクラッシュというところで何とか持ちこたえた。
これでダ・コスタはポジションを落としてしまうが、接触したデニスはこのアクションで5秒ペナルティを課せられることになる。
2回目のアタックモードをいち早く起動したのはトップのフラインスだ。
起動時のロスによりバンドーンがトップに浮上に追いかける展開となる。
フラインスはその後、ストレートでバンドーンを抜かして再度トップに浮上する。
2位に落ちたバンドーンは2回目のアタックモードを起動してフラインスを追いかけ、残り15分を切ったところでトップを奪う。
少し後方では、上位争いをしていたデ・フリースが大きくペースを落とし、中団まで後退してしまう。

終盤のバトル

残り12分、激しい争いをするトップの2台の後ろにエバンスがハイペースで追いついてくる。
まずは裏の高速セクションでバンドーンをパスし、ホームストレートでフラインスもを抜いてトップに躍り出る。
エバンスのペースはその後も落ちることはなく、後続との差は広がり続けていった。
表彰台争いはデニスが加わり激しさを増していたが、デニスはエネルギーマネジメントの必要に迫られ大幅にペースを落としポイント圏外まで下がっていった。
その後も上位勢の争いは続き、最後までポジションの変動があった。
優勝は、中団からスタートして圧倒的なペースとエネルギーマネジメントを見せたジャガーのミッチ・エバンス。
ライバルよりも速いペースで走りながら、ゴール時も3%のバッテリーを残した状態で余裕があった。
近年のフォーミュラEでは珍しい逃げ切りレースをして見せた。
2位には終盤のバトルを制したフラインスが入り表彰台に立った。
3位はポールからスタートしたバンドーンとなり、終始トップ争いを展開した。
チャンピオンシップリーダーであったモルタラは7位でポイントを獲得。
デ・フリースはレース後半にトラブルが発生してリタイヤとなったことでノーポイントとなった。

screencapture-fiaformulae-en-results-race-results-2022-04-14-12_16_26

LINEで送る
Pocket