フォーミュラE 2022 ROUND1 ディルイーヤ E-PRIX 決勝ハイライト
2022シーズン開幕戦が、サウジアラビアのディルイーヤで行われた。
今年も開幕戦として開催されるディルイーヤE-Prixは、金曜と土曜にレースを行うダブルヘッダーであり、二日続けてレースが行われる。
金曜日に第1戦、そして翌日の土曜日に第2戦となっている。
大接戦だった2021シーズン終了から長いインターバルを挟んで、遂に2022シーズンが開幕する。
数人の移籍に加え、アウディとBMWのワークス撤退もあったことで情勢が変わるのか注目だ。
フォーミュラEは新たな予選フォーマットに変更されたことで、予選セッションの進行が大きく異なった。
最初に行われるグループステージでは、ドライバーズチャンピオンシップの順位に応じて2つのグループに分けられた11人づつのドライバーが、220kWの出力で10分間のセッションを行い、それぞれのラップタイムを競う。
その中で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進むことができる。
両グループから計8人がデュエルステージに進出すると、250kWの出力での直接対決勝負が始まる。
2台づつの直接対決を行うトーナメント形式で進行し、最終的に勝ち上がってきた2名がファイナルステージでポールポジションを争う。
最終決戦で勝利したドライバーがポールポジションを獲得し、2位のドライバーが2番グリッドに並ぶ。
セミファイナル進出者である3位・4位のドライバー、通常予選を勝ち抜いたは5位から8位のドライバーは、それぞれ記録したラップタイム順に並ぶ。
予選では、プラクティスセッションから速さを見せていたメルセデス陣営が好調な走りを見せた。
2021シーズン最初のポールポジションはメルセデスのストフェル・バンドーンが獲得し、最初のチャンピオンシップポイントを獲得した。
2番手にはBMWの撤退によってチーム名が変わったアンドレッティのジェイク・デニスが入った。
3番手はチャンピオンであるメルセデスのニック・デ・フリース。
4番手はポルシェのアンドレ・ロッテラーとなった。
シーズンスタート
2022シーズンがスタートし、1コーナーをトップで抜けたのはポールポジションのバンドーンだった。
そして2番手争いはいきなり動きがあり、3番手のデ・フリースが好スタートを決めてデニスを抜かして1コーナーへ進入する。
その後ろではエンビジョンのキャシディとフラインスがチームメイト同士でオーバーランをしてしまい、数台に抜かされてしまう。
その他は大きなトラブルはなくオープニングラップを完了させたが、テチータのベルニュがピットに入り早々にリタイヤとなった。
中団でアクシデント
残り37分頃、2番手のデ・フリースと3番手のデニスが同時にアタックモードを起動する。
これに反応したトップのバンドーンもアタックモードを起動して順位を守る。
一方その頃、中団では激しい争いが発生する。
複数台の争いの中で、フラインスのマシンのインサイドに飛び込んだローランドが接触する。
両者はぶつかりながらコーナーを立ち上がり次のコーナーの向かう。
ローランドとの接触で冷静さを失ったフラインスは次のコーナーでローランドを横から押すが、ローランドはそのまま前に入る。
しかし、フラインスは次のコーナーでローランドに追突し、コントロールを失ったローランドはスピンしながらウォールに接触した。
このアクシデントでローランドはリタイヤとなり、マヒンドラ移籍後の初レースは残念な形で終わってしまった。
これでセーフティカーが出動し、レースは振り出しに戻る。
バンドーンが痛恨のミス
レース再開後、トップのバンドーンはデ・フリースよりも先にアタックモードを起動しに行く。
しかし、アタックモード起動条件として定められた2カ所のチェックゾーンを通過することができず、アタックモードが起動されなかった。
この隙を突いてデ・フリースがトップに浮上し、その後両者はアタックモードを起動した。
メルセデス勢は後方を引き離していき、盤石の1-2体制を築く。
一方3番手争いは激化し、ロッテラーにデニスが迫る。
何度かの激しい攻防の末、デニスがロッテラーをかわして3位へ浮上する。
両者がバトルをしている間にバード、ディ・グラッシ、キャシディが接近してバトルを展開する。
バードとディ・グラッシがロッテラーを抜かしてポジションを上げ、ロッテラーはその後もペースが上がらずに後方へ沈んで行った。
優勝は、チャンピオンのデ・フリースが獲得した。
2位にはチームメイトのバンドーンが入り、メルセデスが完璧な開幕戦を迎えた。
3位にはデニスが入り、昨年度の好調を維持している。
以下、バード、ディ・グラッシ、モルタラと続いた。