ジェイク・デニス 印象的なルーキーイヤー
ジェイク・デニスはフォーミュラE最終戦ベルリンで、最高の結末を迎えられなかったものの、BMWドライバーとして、期待以上のシーズンを戦い抜いた。
最終戦ではリタイヤを喫しながら、ドライバーズチャンピオンシップ3位という結果を記録した。
ジェイク・デニスは、FIAフォーミュラE世界選手権で最も成功したルーキーとして、第14戦/第15戦のベルリン大会に臨んだ。
バレンシアとロンドンでの勝利により、ルーキーシーズンで複数勝利を挙げた唯一のドライバーとなった。
ホームグラウンドであるイギリスの首都ロンドンでの素晴らしいパフォーマンスにより、デニスはタイトル争いに加わった。
最終戦は逆転でのチャンピオンが可能な位置を走行していたが、セーフティカー後の再スタート時に技術的な問題でタイヤがロックしてしまい、ウォールにスライドしながら接触した。
リタイヤとなったデニスはポイントを獲得することができず、ルーキーシーズンでのチャンピオン獲得という偉業を達成することはできなかった。
それでもデニスは選手権3位でシーズンを終え、間違いなく今シーズンのベストルーキーとなった。
3RD in the World Championship!!! 🏆
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Honestly, it hurts right now. We had the chance to become world champion today and for it to be taken away out of our control is a tough one to take.
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we can be so proud of what we’ve achieved this season and this is only the beginning! pic.twitter.com/u9WwEyGng7— Jake Dennis (@JakeDennis19) August 15, 2021
最終戦を終えたデニスはインタビューに答えた。
「去年の今頃は、フォーミュラEのチームは誰も僕のことを知らなかったんだ。僕はスポーツカーカテゴリーで高いレベルのレースをしていて、良い成績を残していましたが、他にも多くのドライバーがいる中で、僕を起用してくれたBMWには心から感謝しています」
「彼らはチャンスを与えてくれました。そして、最終戦に向けてチャンピオン争いに加わることができたのは、我々の素晴らしいシーズンを証明するものでした。マシンは1年を通して好調でしたが、最終戦をこのような形で終えてしまったのは残念です。ルーキーで世界選手権3位で終えられたことは特別なことであり、それを楽しむことはできます」
「初年度に2勝を挙げ、ランキング3位になるなど、ルーキーシーズンの記録を更新することができました。正直、新しい記録を作ることができると思っていたと言えば嘘になりますが、シーズン中の私たちのパフォーマンスにはとても満足しています」
「この1年は家に帰ることが難しい1年でした。COVIDや渡航制限のために1年中ドイツでシミュレーター作業を行っていたので、それが報われてうれしいです。4月くらいから自分のアパートに戻って家族に会ったりする時間がなく、家に帰れたのはロンドンE-Prixが初めてでした。多くのドライバーが同じ境遇にあるので、彼らとジムに通ったり、FPSゲームを楽しんだりしていました」
デニスは続けて語った。
「ルーキーであることは、多くのプレッシャーを取り除いてくれました。誰も私がこのような状況になるとは思っていませんでした。自分がどれだけアグレッシブになれるか、そして自分の立場をどれだけ守らなければならないかが重要です。マシンは頑丈なので、多少の接触には耐えられますが、サウジアラビアでは壁にぶつかってしまいました。それ以来そのようなことは一切なく、良い状況を維持できています」
「フォーミュラE全体を理解すること、そしてクルマのソフトウェア面を理解すること、自分とエンジニアにとって何が有効なのかを理解すること、これも我々のパフォーマンスに大きな影響を与えています。最初のうちは自分が何をしたいのかよくわからないものですが、今のクルマはソフトウェアが非常に複雑になって、いろいろなことができるようになっています。自分が車に何を求めているのかがわからなければ、車から最大限の力を引き出すことはできません」
「最初の3戦は本当に荒れていました。ペースは良かったのですが、何らかの理由でそれを実現することができませんでした。ローマでは練習走行中にクラッシュしてしまい、マシンが壊れてしまうという事態に見舞われました。序盤は不運でしたが、メキシコではスーパーポールを2回獲得し、ロンドンでもスーパーポールを獲得することができました」
最終戦のベルリンでのクラッシュでデ二スはチャンピオンの夢が潰えてしまった。
ミッチ・エバンスとエドアルド・モルタラがタイトル争いから脱落したスタートでのクラッシュの後赤旗中断となり、その時デニスはランキングトップのデ・ブリーズを上回る7位という好位置につけていた。
しかしレース再開後の第1コーナーを通過する前に、デニスはタイヤをロックアップしてウォールに激突した。
このアクションについてもコメントした。
「詳しく調べる必要がありますが、もしかしたらピットレーンで長時間止まっていたことと関係があるかもしれません。最終コーナーを立ち上がってすぐにギアボックスかパワートレインから奇妙な音がし始め、1コーナーでリアタイヤが完全にロックして壁にぶつかってしまいました」
「結果的にランキング3位になれただけでも嬉しいです。これだけチャンピオンシップが接近していれば、もっと順位を落とすこともあったと思います。チャンピオンシップを獲得したニックは素晴らしいシーズンを過ごし、チャンピオンに相応しいドライビングでした」