Race at Home Challenge チャンピオンシップ第5戦　チャレンジャーレース

2020年5月27日 · by EVracing · in ALL, Results

フォーミュラEは世界的な健康危機の中でシーズンの中断を余儀なくされているが、そんな状況でもユニセフを支援するために新たに開催されているバーチャルレースである「ABB Formula E Race at Home Challenge」のチャンピオンシップ第5戦が行われた。

1 チャレンジャーレース
2 ベルリン新コース
3 レース前
4 決勝
5 シギーが2勝目
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チャレンジャーレース

「ABB Formula E Race at Home Challenge」は毎戦2つのレースを行う。
ひとつはリアルでフォーミュラEのドライバーを務めるプロレーサー達のリアルレーサーレースセッション。
もうひとつはオンライン予選を勝ち抜いたシミュレーターレーサー及びゲスト達のチャレンジャーレースセッションだ。
今回のレースでチャンピオンシップは後半戦突入となり、シリーズの折り返しを行った。
チャレンジャー、リアルレーサーの両シリーズ共にチャンピオン争いをするドライバーは絞られてきており、直接対決の機会も増えていく。
チャレンジャーレースシリーズでのランキング首位はケビン・シギー。
連続表彰台や優勝で多くのポイントを獲得しており、第2戦以降はランキングトップを維持し続けている。
ランキング2位以下とはある程度のポイント差があるため、落ち着いたレース運びを見せるだろう。
逆に多くのチャンピオンシップライバル達は後半戦で常にシギーより上位に行く必要がある。

ベルリン新コース

レースの舞台はイギリスのロンドンへ。
舞台となるテンペルホーフ空港は、実際にフォーミュラEのレースが行われているサーキットである。
この空港は既に2008年で閉鎖されており、現在は使われていない。
全長は2.375 kmでターンは全部で10か所。
特徴的なのは路面がアスファルトではなくコンクリートであること。
そしてコーナー途中で形状が変化する特徴的なコーナーがあることだ。
直線も比較的長いので、ホームストレート後のターン1での飛び込みがオーバーテイクポイントになる。
リアルドライバー達の多くは走行経験があるためコースを知っているが、シムレーサーにとっては今回が初実装となるコースなだけに適応能力がより問われる。

レース前

「ABB Formula E Race at Home Challenge」の後半戦開始となる今回のレースは、シリーズで初めて登場するベルリンE-Prixの舞台「テンペルホーフ空港」。
ランキングトップのシギーは、前半戦の4レース全てで表彰台に上がる圧倒的な安定感を見せている。
ランキング2位には前戦で優勝を果たしたミュラーが追いかける展開になっている。
若干のポイント差はあるものの、新しいサーキットでの優勝を狙う。
その後ろには序盤戦で度々シギーとバトルを演じたピーブとブリャクが着ける。
初開催のベルリンでポールポジションを獲得したのはランキング首位のシギーだった。
1分9秒072のラップタイムを記録して予選を終えたシギーはチャンピオンシップリーダーの速さを見せた。
2番手にはピーブ、そして3番手にはブリャクと、ランキング上位のドライバーが顔を揃えた。
ランキング2位のミュラーは5番手と少し遅れたものの、十分に挽回可能なポジションに着けた。

決勝

レースがスタートし、ポールのシギーはトップのまま1コーナーへ。
そのすぐ後ろではピーブとブリャクが激しいポジション争いを展開しサイドバイサイドでターン1へ侵入。
両者はややオーバースピードでコーナーに侵入したため、トップのシギーに軽く追突してしまう。
幸いにも接触で混乱が起こることはなく、上位３台はそのまま走行を続けた。
1周目を終えてシギーがトップを維持し、2番手にはブリャク。
その後ろはピーブとミュラーが接近戦をする形となり、早くもランキング上位のドライバー達が集団から抜け出した。
レース中盤に入ると表彰台をかけて3位のピーブとミュラーが再び接戦を開始する。
両者ともにチャンピオンシップを争うため、負けられない戦いだ。
最初のアクションは最終コーナーで起こった。
インサイドに強引に飛び込んだミュラーがピーブを弾き出す形で並び、両者はホームストレートで並んだままターン1に進入。
インサイドにいたミュラーがそのまま順位を上げた形となった。
予選でやや出遅れたもののスタートで4位に上がり、中盤でピーブを強引に抜かして3位に浮上した。
しかしバトルの影響もあり、2位のブリャクとは4秒差が付いており、更にランキング首位のシギーがトップなため、厳しい状況には変わりがない。
レース終盤はノックアウトゾーンにいるドライバー達の熾烈な生き残りをかけた戦いが行われていた。
後方グループのバトルとは思えないハイレベルな争いだった。
終盤、2位のブリャクがシギーに0.7秒程度の距離まで近づくが、バトルを仕掛けられる距離に迫ることができず、そのままシギーがトップチェッカーを受け、2位にはブリャクが入った。