フォーミュラE 2024 ROUND1 メキシコシティ E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2024 ROUND1 メキシコシティ E-PRIX 決勝ハイライト

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フォーミュラEの2024シーズン開幕戦が、メキシコのメキシコシティで行われた。
メキシコシティは、1年間を通して気温の変化が少なく過ごしやすい地域である。
一方で観客の熱狂度合いは最高レベルであり、多くの観客動員を記録しているイベントだ。
今年でメキシコシティE-Prixは8回目の開催となり、コースのレイアウトは昨年と変わらない。
シーズンの開幕戦であるため、勢いに乗るために重要なラウンドだ。

2024シーズンはGen3マシンを継続使用する。
最大パワーの350kwを使用する予選は十分なパフォーマンスを見ることができ、決勝は300kwで争われる。
ブレーキの回生エネルギーが重要であり、レースで使用するエネルギーの約40%が回生によるものとなっており、効果的なエネルギーマネジメントが求められる。

予選では、最初に行われるグループステージで好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、350kWの出力での直接対決勝負が行われる。
今回の予選では、昨年好調だったドライバーがそのまま上位に顔を出す結果となったが、チャンピオンのデニスは最終アタックを決めることができず、デュエルステージ進出を逃した。
また、どちらのグループステージでもトップ4のタイム差が0.1秒以内と接戦だった。
デュエル予選でポールポジションを獲得したのは、ポルシェのパスカル・ウェーレインだった。
セミファイナルでキャシディとの接戦を制し、得意のメキシコシティでポールを獲得した。
2番手にはエンビジョンレーシングのセバスチャン・ブエミが入った。
3番手はジャガーのニック・キャシディとなり、昨年の勢いをそのままに上位スタートを切る。
4番手はジャガーのミッチ・エバンスが続き、最強のチームと言われるジャガーが上位を占めた。

レーススタート

2024シーズンの開幕戦がスタートし、ポールポジションのウェーレインがトップを守ってオープニングラップを終える。
後方ではABTのディ・グラッシがコースオフし、最後尾まで順位を落としてその後ピットへ入って戦線離脱となった。
更にその後、チームメイトのミュラーがダ・コスタと接触してウォールにヒットする。
このアクシデントでダ・コスタは足回りを破損してリタイヤし、ミュラーも大きく遅れることになった。
8周目、フラインスがスタジアムセクションの出口でリアのトラクションが抜け、そのまま滑りながらウォールにヒットするクラッシュを喫した。
コース内にマシンが横向きで止まる危険な状況だったが、後続は上手く回避して多重クラッシュは避けられた。
これによりフルコースイエローが提示され、アタックモードを先に使用していたブエミがトップでレースが再開された。

中盤のアクション

12周目、レース再開後すぐに2回目のアタックモードに入ったトップのブエミは、ウェーレインの後ろの2番手で復帰する。
しかし、その後はウェーレインに一定の距離を取られてしまい、中々勝負を挑める間合いに接近できない。
3番手のギュンターは2回目のアタックモード起動時にキャシディに先行され、アタックモード中の逆転が叶わずに4番手でレースを進める。
5番手のエバンスは上位4台から徐々に遅れ始め、レース中盤以降は後続を抑えるためのバトルを余儀なくされた。

終盤のバトル

35周目、5位のエバンスを先頭にした集団が団子状態のままレース終盤を迎える。
追加ラップが2周あったが、激しい勝負を挑むドライバーはおらず、ファイナルラップまで順位が変わらずに後続もチェッカーを受けた。
この集団の中程にはチャンピオンのデニスも含まれており、チャンピオンシップライバルが上位を獲得している中でやや不調なシーズンスタートとなった。
優勝は、後続との距離を一定に保ち、バトルをすることもなく余裕のチェッカーを受けたポルシェのパスカル・ウェーレインだった。
昨年同様に、シーズンのスタートダッシュを決めることに成功した。
2位は、エンビジョンレーシングのエースとなったセバスチャン・ブエミ。
3位は、チャンピオン争いの最有力候補であるジャガーのニック・キャシディとなった。
キャシディはファステストラップを記録し、貴重な1ポイントを追加している。

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