フォーミュラE 2023 ROUND6 サンパウロ E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2023 ROUND6 サンパウロ E-PRIX 決勝ハイライト

LINEで送る
Pocket

フォーミュラE 2023シーズンの第6戦であるブラジル/サンパウロでのレースが開催された。
フォーミュラE初開催となるブラジルのサンパウロは、南半球最大の都市である。
ブラジル南東部に位置するサンパウロの人口は1200万人を超え、非常に高い人口密度を誇る。
ブラジルの経済の中心なだけあり、平均年収が高く、富裕層も多く暮らしている。
3月の平均最高気温は27℃となり、前戦のケープタウンとほぼ同じだ。
平均最低気温も18℃と非常に快適な気候だ。
コースは2.96kmと比較的長めに設定された。
特徴として、市街地コースらしい直角コーナーが数多く設定していることが挙げられる。
コーナー数は11とかなり少ない部類に入り、それによって長いストレートが3本もあるためオーバーテイクポイントが豊富だ。

2023シーズンはGen3マシンへと移行し、大幅にマシンパフォーマンスが向上した。
最大パワーの350kwを使用する予選はもちろん、決勝で使用されるパワーも大幅に上がり、Gen2の予選時よりも50kw多い300kwで争われる。
同時にブレーキの回生量も向上したが、Gen2時代と同様のバッテリー容量であるため、より効果的なエネルギーマネジメントが求められる。

予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループ予選から熾烈なタイム争いが繰り広げられた。
グループAでは、ここまで苦しんでいたチャンピオンのバンドーンがトップタイムを記録した。
予選での速さに定評があるマクラーレンのヒューズも4番手でトーナメント進出を果たす。
チャンピオンシップ争いをしているウェーレインは9番手と振るわずに敗退となった。
グループBでは、ジャガーのバードがトップタイムを記録し、チームメイトのエバンスも4番手でトーナメント進出を果たす。
ここ数戦ではジャガーパワートレイン勢が好調だ。

トーナメント予選では、0.1秒以下の僅差のバトルが行われた。
トーナメントファイナルはバンドーン対ダ・コスタとなり、チャンピオン経験者同士の戦いになった。
両者はセクター1からほぼ互角の走りを見せ、僅差のままコントロールラインを通過する。
0.06秒差でポールポジションを獲得したのは現チャンピオンのDSのストフェル・バンドーンだった。
2番手にはポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ。
3番手はジャガーのミッチ・エバンス。
4番手はマセラティのエドアルド・モルタラとなった。

レーススタート

スタートで先頭をとったのはポールポジションのバンドーンだった。
ライバルよりも良いトラクションでターン1をバトルすることなく通過してトップをキープした。
後方ではキャシディがモルタラを抜いて4番手に浮上する。
モルタラはターン1-2間でフロントウィングを破損してステアリングが効かなくなり戦線離脱となる。
そのすぐ後ろでは日産のナトが前車のタイヤにヒットして弾かれ、そのままリタイヤとなってしまった。
裏ストレート後のシケインでも接触が相次ぎ、ロッテラーとブエミが一度マシンを止めた。
幸い、2台共再スタートすることができたが、後方からの追い上げを余儀なくされた。

中盤のアクション

5周目、トップのバンドーンが1回目のアタックモードを起動する。
先頭での走行が不利になることが予想されている今回のコースでトップを走り続けることは非常に難しいため、先頭交代をするためのアタックモードとなる。
しかし、7周目にはトップのダ・コスタがペースを落として再度バンドーンがトップに押し上げられる。
ここからはバンドーンの先頭は変わらないものの、後続がかなり接近した状態になっていった。
14周目、キャシディがバンドーンを抜いてトップに立つが、その直後にアタックモードを起動して4番手で戻ると、すぐに2台を抜いて2位へ戻ってくる。
15周目にはバンドーンを再度抜かしてトップとなる。
その後、19周目に2回目のアタックモードを起動し、3番手のバンドーンも同時にアタックモードを起動する。
20周目、トップのダ・コスタと2番手のエバンスが同時にアタックモードを起動し、キャシディがトップへ戻る。
その後すぐにエバンスがキャシディを抜くが、アタックモード終了後はキャシディが再びトップとなる。

終盤のバトル

25周目、3番手でレースを進めていたダ・コスタがターン1でオーバーランをしてしまう。
コーナーカットをするとペナルティの対象となるため、一度停止してコースへ復帰する必要があり、ここで大きく順位を落としてしまう。
30周目、中団からハイペースで順位を上げてきたジャガーのバードが、遂に表彰台圏内の3位まで浮上してくる。
追加ラップが4周となり、32周目に突入したトップ争いは、エバンスがターン1でオーバーテイクを決めて首位に立つ。
バードもこの争いに加わり、ファイナルラップはエバンスとキャシディとバードによる三つ巴の状況となる。
最終コーナーまでバトルを繰り広げた3台だったが、最後に順位変動は起きずにチェッカーを受けた。
優勝は、勝負所で首位を奪ったジャガーのミッチ・エバンス。
2位は、連続表彰台となるエンビジョンレーシングのニック・キャシディ。
3位は、終盤の素晴らしい追い上げを披露したジャガーのサム・バードとなった。

フォーミュラEは6戦を終えて、2位以下のポイント差がなくなってきた。
ランキングリーダーはポルシェのパスカル・ウェーレイン(86ポイント)
ランキング2位はアンドレッティのジェイク・デニス(62ポイント)
ランキング3位はエンビジョンレーシングのニック・キャシディ(61ポイント)

screencapture-fiaformulae-en-results-2023-03-30-14_29_41

 

出典:https://youtu.be/vG0L4h9PCVs

LINEで送る
Pocket