フォーミュラE 2022 ROUND2 ディルイーヤ E-PRIX 決勝ハイライト
2022シーズン第2戦が、サウジアラビアのディルイーヤで行われた。
今年も開幕戦として開催されるディルイーヤE-Prixは、金曜と土曜にレースを行うダブルヘッダーであり、二日続けてレースが行われる。
金曜日に第1戦、そして翌日の土曜日に第2戦となった。
金曜日の開幕戦では、チャンピオンのデ・フリースが優勝を飾り、チームメイトのバンドーンも2位に入ったことで最高のスタートを切った。
昨シーズンのチャンピオンを争った他のドライバーも上位で入り、勢力図は近いものになると予想された。
フォーミュラEは新たな予選フォーマットに変更されたことで、予選セッションの進行が大きく異なった。
最初に行われるグループステージでは、ドライバーズチャンピオンシップの順位に応じて2つのグループに分けられた11人ずつのドライバーが、220kWの出力で10分間のセッションを行い、それぞれのラップタイムを競う。
その中で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進むことができる。
両グループから計8人がデュエルステージに進出すると、250kWの出力での直接対決勝負が始まる。
2台ずつの直接対決を行うトーナメント形式で進行し、最終的に勝ち上がってきた2名がファイナルステージでポールポジションを争う。
最終決戦で勝利したドライバーがポールポジションを獲得し、2位のドライバーが2番グリッドに並ぶ。
セミファイナル進出者である3位・4位のドライバー、通常予選を勝ち抜いたは5位から8位のドライバーは、それぞれ記録したラップタイム順に並ぶ。
予選では、第1戦で優勝を飾ったメルセデスのデ・フリースがモルタラを僅差で抑えてポールポジションを獲得した。
2番手にはベンチュリーのエドアルド・モルタラが入った。直接対決となった予選のファイナルセッションでは、デ・フリースに僅か0.005秒と言う大接戦となった。
3番手はエンビジョンのロビン・フラインス。
4番手はベンチュリーのルーカス・ディ・グラッシとなった。
レーススタート
レースが落ち着いたスタートを切った。
上位勢はスタートポジションとほぼ変化がなく序盤を終える。
中団では複数台がバトルを展開していくが、アクシデントはなくクリーンなレース展開となった。
アタックモード
残り36分頃、デ・フリースを含む上位勢が1回目のアタックモードを起動していく。
ここでは大きな変化はなく、上位勢は全員が1回目のアタックモードを消費する。
その後、ディ・グラッシが早々に2回目のアタックモードを起動し、30分を切ったところでフラインスも2回目のアタックモードを起動する。
これに対して、モルタラもアタックモードを起動して対抗し、デ・フリースを除く上位勢がアタックモードの2回目を使用する展開となる。
残り27分頃、ストレートでトップのデ・フリースをディ・グラッシが捕らえる。
アウトサイドから並んだディ・グラッシはデ・フリースにやや押し出される形になるが、次のコーナーでインサイドを強引にこじ開けてデ・フリースをパスする。
そのすぐ後ろではモルタラがフラインスを押しのけて3番手に上がってくる。
2台のベンチュリー勢がやや強引にポジションを上げる。
モルタラはその後デ・フリースを直線で抜かし、アタックモードが終了したディ・グラッシもオーバーテイクする。
一方後方からハイペースで追い上げてきたのはロッテラーだ。
フラインスと熱いバトルを展開するが、このバトルはフラインスが勝利し徐々に引き離していった。
デ・フリースが後退
残り19分でデ・フリースが2回目のアタックモードを起動する。
上位3台に一気に追いつくかと思われたが、思いの外ペースが上がらず、アタックモード終了時に集団に追いつくにとどまった。
アタックモード終了後は徐々に離されていき、追い上げてきたベルニュに抜かれたのをきっかけに、一気にポジションを落としてしまう。
優勝戦線から脱落したデ・フリースは10位までドロップし、タイヤの寿命を迎えた。
残り10分頃、ベンチュリーの1-2体制を崩したのはフラインスだった。
ストレートでディ・グラッシを抜かして2位へ浮上する。
その直後にシムスがウォールに接触してマシンを止めてリタイヤとなった影響でセーフティカーが出動する。
その後、レースは再開されずにチェッカーフラッグが振られ、モルタラが逃げ切って優勝を飾った。
モルタラはこの優勝でチャンピオンシップでも首位に立ち、ダブルヘッダーを最高の形で終えた。
2位には重要なタイミングでオーバーテイクを成功させたフラインス。
3位にはベンチュリー移籍後初表彰台となるディ・グラッシが入った。
