フォーミュラE 2021 ROUND1 ディルイーヤ E-PRIX 決勝ハイライト
2021シーズン開幕戦が、サウジアラビアのディルイーヤで行われた。
今回も開幕戦として開催されるディルイーヤE-Prixは、金曜と土曜にレースを行うダブルヘッダーであり、二日続けてレースが行われる。
金曜日に第1戦、そして翌日の土曜日に第2戦となっている。
2021シーズンはチーム数こそ変化が無かったものの、ドライバーの移籍等が多く、各チームに素早く適応できているかが試されることになる。
予選では、プラクティスセッションからトップタイムを記録していたメルセデスのデ・ブリーズがポールポジションを獲得した。
2021シーズン最初のポールポジション獲得と共に、最初のチャンピオンシップポイント獲得となった。
2番手にはポルシェへ移籍したウェーレインが入りいきなりフロントローを獲得してみせた。しかし、ポールポジションのデ・ブリーズからは0.6秒も離される形となった。
3番手は昨シーズン後半からアウディで出場しているラストが記録した。フォーミュラEでの走行経験はまだ浅いものの優勝戦線に頻繁に現れるドライバーとなっている。
開幕戦の予選は上位3台がメルセデス-ポルシェ-アウディと言う並びになり、ドイツメーカー同士の熾烈な争いとなった。
以下4番手にベンチュリーのモルタラ。
5番手にマヒンドラのリン。
6番手にジャガーのエバンスとなった。
日産はローランドが10番手。ブエミも17番手と中団以下に沈む形となった。
シーズンスタート
1周目は上位陣に大きな動きはなく順当にレースがスタートした。ポールからスタートしたデ・ブリーズは1周目から後続を引き離しにかかるスピードを見せる。
少し後ろではエバンスがリンをパスして5位に浮上する。
ウェーレインがドロップ
残り33分頃、2番手を走行中のウェーレインにラストが仕掛ける。1コーナーのブレーキング前でインサイドに入ると見せかけて、逆にアウトサイドからオーバーテイクを成功させる。
ウェーレインはインサイドでターン1に侵入するものの、継続バトルはせずにアタックモードを起動するためにターン2のアウトサイドにあるアクティベーションゾーンを通過した。
このタイミングでは3位を死守してアタックモードを起動することに成功するが、モルタラとエバンスがかなり接近することとなった。
残り27分頃に3位争いが動く。アタックモードを起動する際に5番手に落ちたモルタラだったが、アタックモードの追加パワーを有効に利用してストレートでエバンスとウェーレインをダブルオーバーテイクする豪快な走りを披露した。
モルタラのオーバーテイク時にエバンスもウェーレインをパスすることに成功する。
これで3位にモルタラ、4位にエバンス、5位にウェーレインとなった。
最初のアクシデント
残り25分頃、6位のリンとバードがバトルを展開する。
バードが隙を突いてインサイドに素早く入り込むが、リンはブロックラインを通り両車は接触する。バードはインサイドのウォールに接触し、反動でリンはコントロールを失いスピンする。スピンをしながらリアからバリアにヒットしたリンにバードがぶつかり停止した。このアクシデントで両車はリタイヤとなってしまった。
残り12分頃、6位を走行していたBMWのギュンターがオーバーステアを出してウォールにヒット。マシンは大きなダメージを受けてそのままリタイヤとなった。
残り4分頃、2位争いのラストとモルタラのバトルが白熱する。
2位を走行していたモルタラがアタックモードを起動するタイミングでラストが先行するが、次の周のストレートでモルタラが逆転して2位となる。
その後ろからは今度はエバンスが仕掛ける。こちらもストレートでラストを攻略して3位に浮上する。
トップチェッカーを受けたのはメルセデスのデ・ブリーズ。
開幕戦で完全優勝を達成して素晴らしいシーズンスタートを切った。
2位にはベンチュリーのモルタラがバトルを制して獲得。
3位はジャガーのエバンスとなった。
日産はローランドが6位、ブエミは13位となった。
第1戦が終わり、メルセデスのデ・ブリーズがプラクティスを含めた全てのセッションで最速となり圧倒的なパフォーマンスを見せつけた。
2位に入ったモルタラは昨シーズンは苦しんだが今回はかなり力強いレースを展開したことから、マシンとドライバーの双方が改良してきていることが予測される。
チャンピオンのダ・コスタは11位に終わり、開幕戦はノーポイントとなった。