ROUND9 ベルリン E-PRIX 決勝ハイライト
フォーミュラE 2019/2020シーズン第9戦がドイツのベルリンで行われた。
舞台となるドイツ、ベルリンのテンペルホーフ空港は通常の市街地コースではなく、旧空港に特設コースを設計している。
路面はアスファルトではなくコンクリート。
ロングコーナーが多く、自由なライン取りが特徴だ。
今シーズンのベルリンは3回のダブルヘッダーを行い、計6レースが開催された。
それに伴い3種類のコースレイアウトを使用した。
第6-7戦は逆走レイアウト、第8-9戦は純正レイアウト、最終の10-11戦は純正レイアウトの裏セクションが新規レイアウトのコースがそれぞれ使用される。
予選では、なんとテチーターのジャン・エリック・ベルニュとアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが1-2を獲得しフロントローを独占。
圧倒的な予選パフォーマンスを見せた。
3番手には日産のオリバー・ローランド。
4番手にも日産のセバスチャン・ブエミが入り、テチーターを日産が追う形になった。
5番手はメルセデスのニック・デ・ブリーズ。
6番手はベンチュリーのフェリペ・マッサとなった。
ギュンターが早々とリタイヤ
前戦で優勝したギュンターだったが、予選でタイムを伸ばせず後方からのスタートとなっていた。
スタート後のセクター1で先行車のリアタイヤに追突してマシンの前輪が宙を舞うこととなり、そのままリタイヤとなった。
同じレイアウトでのレースながら、明暗がはっきりと分かれてしまうダブルヘッダーとなった。
ほぼ全車がアタックモード使用
レースが残り30分になろうかと言うところで、上位勢のほぼ全員がアタックモードを使用する。
これにより非常にハイペースでの周回が続いた。
1回目のアタックモードが終わる頃、トップはダ・コスタとなり、チームメイトのベルニュが2番手に続く。
その後ろには日産のローランドとブエミが続く。
5番手にはデ・ブリーズとなった。
終盤もテチーターvs日産
レースも後半に入る残り15分頃に、各車二回目のアタックモードを使用し始める。
日産は2台揃ってアタックモードを使用し、テチーターよりも先に仕掛ける。
しかしブエミはアタックモードラインから戻る時にデ・ブリーズに先行を許してしまい一時5番手に後退する。
翌周にテチーターも2台揃ってアタックモードを起動し、ローランドをブロックすることに成功。
ブエミはデ・ブリーズのアタックモードが切れたタイミングで4番手に戻り上位を伺う。
残り10分を切り、ダ・コスタとベルニュが順位を入れ替える。
これでベルニュが再度トップに返り咲き、日産もブエミがローランドと入れ替えを行い前を追う展開となった。
最終的にトップ3はこのままフィニッシュし、ベルニュが優勝した。
2位にはチームメイトのダ・コスタ。
3位には日産のブエミとなった。
チャンピオン決定
このラウンドで、2019/2020シーズンのチャンピオンが決定した。
新チャンピオンはテチーターのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタだ。
ほぼ全てのレースで上位を走り、フォーミュラEでは珍しい連続優勝も記録したダ・コスタは今シーズンのチャンピオンに相応しい速さと強さを見せた。
2戦を残した段階でのチャンピオン決定となり、圧倒的なポイント差を付けた。