ROUND8 ベルリン E-PRIX 決勝ハイライト

ROUND8 ベルリン E-PRIX 決勝ハイライト

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フォーミュラE 2019/2020シーズン第8戦がドイツのベルリンで行われた。

舞台となるドイツ、ベルリンのテンペルホーフ空港は通常の市街地コースではなく、旧空港に特設コースを設計している。
路面はアスファルトではなくコンクリート。
ロングコーナーが多く、自由なライン取りが特徴だ。
今シーズンのベルリンは3回のダブルヘッダーを行い、計6レースが開催された。
それに伴い3種類のコースレイアウトを使用した。
第6-7戦は逆走レイアウト、第8-9戦は純正レイアウト、最終の10-11戦は純正レイアウトの裏セクションが新規レイアウトのコースがそれぞれ使用される。

予選では、昨年度チャンピオンであるジャン・エリック・ベルニュが後続に約0.5秒の大差を付けてポールポジションを獲得した。
これでテチーターはベルリンの初回3レース全ての予選でポールポジションを獲得したことになり、第5戦のマラケシュから4連続ポールとなった。
2番手にはBMWのマキシミリアン・ギュンター。
3番手にはマヒンドラのジェローム・ダンブロシオ。
4番手はメルセデスのストフェル・バンドーン。
5番手はマヒンドラのアレックス・リン。
6番手はヴァージンレーシングのロビン・フラインスとなった。

序盤に多重クラッシュ

上位勢は多少の順位変動があったものの、順当にオープニングラップを走り隊列が整った。
しかし残り時間が30分頃に中団ではアクシデントが発生。
ジャガーのカラドがヘアピンで接触されスピンを喫してしまう。
カラドに追突してしまったのはドラゴンレーシングのセッテ・カマラだった。
コースを一部塞いでしまったカラドを避けていく後続のマシンだったが、セッテ・カマラも接触でマシンを損傷しており、加速することができなくなった。
セッテ・カマラはなんとかレコードラインから外れようとマシンをインサイドへ寄せるが他車と接触。
大きな被害を受けたのはポルシェのジャニだった。
このアクシデントにより、カラド、セッテ・カマラ、ジャニがリタイヤとなった。

中盤から激化するバトル

最初のアタックモードを使用し始めるタイミングで、至る所でバトルが勃発した。
トップを争うベルニュとギュンターはもちろん、上位争いのほとんどで目まぐるしい順位変動が起こった。
特にアタックモードのアクティベーションゾーンが置かれているヘアピンで数々のバトルが展開され、アタックモードを使用中のマシンと、通常走行中のマシン、そしてアクティベーションゾーンを通過してコースに復帰してきたマシンが入り乱れる展開となった。
残り10分を切ったタイミングでトップはベルニュが死守しており、すぐ後ろにギュンターが続く。
3番手以降は少し離れて、フラインス、ローランド、ダンブロシオとなった。
そしてその後ろの6番手にはチャンピオンシップリーダーのダ・コスタが着けた。

トップ交代

レース終盤の残り4分のタイミングで遂にトップが変わる。
ここまでトップを守り続けたベルニュは、ヘアピン後の短いストレートでインサイドに入られ、ギュンターに先行を許した。
更に、残り1分でフラインスがホームストレートでベルニュをあっさりと抜かして2位に浮上する。
ファイナルラップは追い上げてきたフラインスがギュンターにプレッシャーをかける。
最終コーナーまでバトルを続けた両者は今シーズンのベストファイナルラップバトルを演じた。
最後は0.1秒差でギュンターが逃げ切り勝利を手にした。
チェッカーを受けたタイミングでのバッテリー残量は0.0%であり、チェッカーラインが10m程度違ったら結果は違っていた可能性が高い。
それほどの限界ギリギリの優勝争いだったということだろう。
3位にはポールスタートのベルニュが入り、チームメイトのダ・コスタは最後に順位を上げて4位フィニッシュとなった。

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