レネ・ラスト アウディから参戦へ
現DTMチャンピオンのレネ・ラストが、ダニエル・アプトに変わって2019/2020シーズンのフォーミュラE選手権をアウディチームから参戦することを発表した。
レネ・ラストの戦歴
ドイツのミンデンで生まれたレネ・ラストは、10歳でカートからモータースポーツをスタートした。
カートで世界大会にも出場し数々の勝利を挙げた。
その後はフォーミュラBMW等のフォーミュラカテゴリーで戦い、2007年からはポルシェ・カレラカップに参戦を始める。
カレラカップでは2010年から3年連続のシリーズチャンピオンを獲得する等速さを見せ、GT3レースの世界へのステップアップする。
ブランパンGT・スプリントカップを主戦場としながら、主要耐久レースへの参戦も行い、そのほとんどのレースでアウディとタッグを組んだ。
スパ24時間やニュルブルクリンク24時間レース、デイトナ24時間で優勝を成し遂げ、その功績が評価されて2015年にはWECのLMP1クラスに参戦していたアウディワークスチームからスポット参戦を果たした。
その後はGTレースの耐久イベントにスポット参戦を続けながら、2016年にDTMにスポット参戦した。
翌2017年からはDTMで初のフルシーズン参戦を始めた。
ラストは1年を通して一貫した走りでルーキーシーズンにしてチャンピオンンシップタイトルを獲得する偉業を成し遂げた。
翌年も速さを見せ、終盤に6連勝を挙げて圧倒的な強さを見せた。
この年は惜しくもランキング2位となったが、DTMを代表するドライバーとなった。
そして昨年の2019年シーズンは、18戦で7勝と6表彰台を獲得し、素晴らしいシーズンを戦い自身2度目のDTMタイトルを獲得した。
過去にスポット参戦も
レネ・ラストは2019/2020シーズンの残りのレースを、空席となったアウディチームで走るが、フォーミュラEでのレースは初めてではない。
過去に2016年のベルリンE-Prixでスーパーアグリのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタの代役を務めたことがある。
今回のフォーミュラE参戦に向けてラストはコメントした。
「私は長い間フォーミュラEを見てきたので、この新しい挑戦を楽しみにしています 。フォーミュラEにおけるドライバーへの要求は高いですし、純粋なスピードに加えて、効率性、バッテリー管理、そして完璧な戦略が問われます。7月初旬のテストとシミュレーターでの経験を生かして、ベルリンに到着したときにはできる限りの走りをしていくつもりです。9日間で6つのレースが行われるので、学ぶ機会はたくさんあると思います。」
アウディモータースポーツの責任者であるディーター・ガスは、ラストが空席を埋めたことで、完璧なラインナップになったとコメントした。
「彼は2度のDTMチャンピオンであり、長年のアウディドライバーでもある。我々のワークスドライバーとして当然、当初から候補に挙がっていました。彼は新しいシリーズに一早く慣れ、その速さを証明することがよくありました。また、DTMとフォーミュラEのスケジュールに重複がないことは素晴らしいことで、レネは両方のシリーズで戦うことができます。ベルリンでの最終戦まで6戦あるので、我々のチームにはチャンピオンシップで勝負するためのチャンスが十分に残っている。」
