2019/2020シーズンのレギュレーション変更点
フォーミュラE 2019/2020シーズンの複数のレギュレーション変更点を紹介。
レース時間とセーフティカー
フォーミュラEは昨年、決勝レース各ラウンドはレース時間45分に加えてもう1ラップの走行が必要であり、新型車両である「Gen2」になった影響でピットストップが無くなった。
2019/2020シーズンも45分+1LAPのフォーマットは継続されるが、セーフティカーが入った際のレギュレーションが変更となった。
2018/2019シーズンまでは、FCY/セーフティカーが入ることによって低速走行をする時間が増え、バッテリーの残量管理が必要なくなるレースがあった。
この問題を解決するべく、今シーズンからはセーフティカーが導入されている間も一定量のバッテリー消費が行われるようにシステムが組まれる。
そのため今シーズンはセーフティカーが出てもバッテリーに余裕が生まれることはなくなり、レースの全体を通してバッテリー管理が重要になってくる。
ただし、赤旗等でレースが一時的に中断された場合はバッテリー消費はなく、レース時間のカウントダウンも停止する。
また、セーフティカー中のアタックモードのアクティベートも今シーズンからはできなくなる。
昨シーズンはセーフティカー解除の1周前にアタックモードのアクティベーションゾーンを通ることによって、タイムロスをせずにアタックモードを使用するマシンがいた。
今回の変更により、コース上でのバトルは多くなると予想されている。
アタックモードの変更
昨シーズンに導入された新型車両「Gen2」のバッテリー強化により、ピットストップがなくなったフォーミュラEは、アタックモードと言われるパワーアップシステムを追加した。
2018/2019シーズンもアタックモードにより多くのバトルやオーバーテイクが見られた。
今シーズンはこのアタックモードの出力に僅かな変更が加わることとなった。
アタックモードを使用する場合、昨シーズンの225 kWから235 kWに出力が上方修正された。
これにより、今までよりもアタックモードを使ったオーバーテイクが増えることになると予想される。
なお、通常出力は200kwであり、予選時とファンブースト使用時は250kwとなっている。
モーター数
新しい技術規制が発行され、今まで選択可能だったツインモーターは2019/2020シーズン以降禁止されることになった。
この決定により、ツインモーターを使用していたマシンはシングルモーターにパワートレインを変更する必要に迫られた。
昨シーズンにツインモーターを搭載していたのは日産e.damsのみのため、日産e.damsは新しいシングルモーターパワートレインの調整で忙しいオフシーズンの作業を行った。
シングルモーターへの変更に伴い、予選でのタイムは僅かに遅くなる見込みではあるが、レースでのアベレージスピードは上がる傾向にある。
ボーナスポイント
今シーズン、各予選グループで最速のドライバーにボーナスポイントである1ポイントが与えられる。
予選後にポールシッターに授与されるジュリアスベアポールポジションには、引き続き3ポイントが与えられる。
過去のシーズンと同様に、トップ10でフィニッシュしたドライバーが記録したファステストラップには1ポイントが与えられる。