
フォーミュラE 2025 ROUND5 マイアミE-PRIX 決勝ハイライト
R5-マイアミ
フォーミュラEの2025シーズン第5戦が、アメリカ/マイアミで行われた。
マイアミは、フォーミュラE開幕シーズンにアメリカで初めてレースを開催した時以来の2度目の開催となる。
再びカレンダーに戻ってきたマイアミだが、開催コースは大きく変更され、オーバルコースのホームステッド・マイアミ・スピードウェイを使用する特徴的なイベントとなる。
マイアミは大西洋に囲まれたリゾート的な立地となり、フロリダ州最多の人口となる。
マイアミはF1グランプリの開催を近年開始しており、国際的なモータースポーツを招致して活気付いている都市の一つだ。
4月のマイアミの一日の平均気温は20℃~28℃程度となり非常に過ごしやすい。
初開催のコースであるため、各チームの適応能力が問われる一戦となる。
2025シーズンはGen3Evoマシンを導入したシーズンとなる。
最大パワーは350kwと変化はないが、スタート時/予選デュエルステージ/アタックモード使用時は4WDとなり凄まじい加速力を発揮する。
通常時は今まで同様に300kwのRWDで走行する。
予選
予選では、最初に行われるグループステージで好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、350kW&四輪駆動での直接対決勝負が行われる。
グループAでは、ローランド、ダ・コスタ、エバンス等が走行した。
トップタイムはダ・コスタが記録し、好調を維持している。
バンドーン、デニス、ベックマンがそこに続いた。
ランキングリーダーのローランドは8位となりデュエル進出はできなかった。
グループBでは、ウェーレイン、キャシディ、バーナード等が走行した。
トップタイムはフラインスが記録した。
2番手にはローラヤマハのディ・グラッシが入り、新規チームとして有望な予選セッションとなった。
そこにナト、デ・フリースが続いた。
デュエル予選の決勝では、ナト対デニスになった。
両者は非常にハイレベルなアタックラップを記録したが、僅差でナトが上回りトップタイムを記録した。
ポールポジションは日産のナトが獲得。
2番手にはアンドレッティのデニス。
3番手はポルシェのダ・コスタ。
4番手はエンビジョンのフラインスとなった。
レーススタート
レースがスタートし、ポールポジションのナトが先頭を守り、後続も大きなトラブルなくターン1を通過した。
オープニングラップではデ・フリースが2つポジションを上げて3番手に上がった。
コースの速度域が速く、序盤は先頭を走るナトがペースコントロールを行い、隊列の全体が接近した状態で進行していった。
裏ストレートに設置されたシケインでは軽い接触も発生した。
中盤のアクション
15周目、アタックモードを使用したマシンがオーバーテイクを行いながら徐々に全体ペースを上げ始める。
16周目、トップのダ・コスタがアタックモードを起動し、ウェーレインと共にポルシェの2台がアタックモードでペースを上げる。
後続はポルシェの2台に食らいついて行くが、ウェーレインが後続を抑えている間にダ・コスタがリードを拡大していく。
20周目、ダ・コスタが2位以降を引き離して独走状態になり始めた頃、後続がシケインでクラッシュする。
ヒューズがギュンターと接触したことでウォールに接触し、エバンスもシケインで行き場を無くして停車を余儀なくされた。
このアクシデントは多重クラッシュとなり、コースを塞いだことによってレースは一時中断となる。
終盤のバトル
23周目、レースが再スタートによって再開される。
ポルシェの1-2体制を最初に崩したのはモルタラだった。
しかし、ポルシェの2台はペースを上げ、再び1-2体制を築いてレースを進める。
24周目、ウェーレインがダ・コスタを抜き、リーダーが変わる。
抜かれたダ・コスタは後続のアタックモード中のライバルにも交わされて行き順位を落とす。
ダ・コスタに変わってウェーレインを追いかけるのは、フラインスと日産の2台となった。
ファイナルラップではナトがウェーレインにプレッシャーをかけ続け、最終ストレートでオーバーテイクしてチェッカーを受ける。
しかし、ナトはアタックモードの使用を終えることができていない状態でチェッカーを受けたことでタイムペナルティが発生し、6位降格となった。
更に、3位フラインス、4位ローランドも同様のペナルティを受け、順位が大きく変動した。
優勝は、レース中盤から上位でチームメイトと共に走行を続けたポルシェのウェーレインとなった。
2位は、上位勢のペナルティによって繰り上がったローラヤマハのディ・グラッシが獲得。
3位は、ポルシェのダ・コスタとなった。
フォーミュラEは5戦を終えて、ローランドがリードしている。
ランキング1位は日産のオリバー・ローランド(69ポイント)
ランキング2位はポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(54ポイント)
ランキング3位はポルシェのパスカル・ウェーレイン(51ポイント)