フォーミュラE 2024 ROUND6 ミサノ E-PRIX 決勝ハイライト

フォーミュラE 2024 ROUND6 ミサノ E-PRIX 決勝ハイライト

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R6-ミサノ

フォーミュラE 2024シーズンの第6戦であるイタリア/ミサノでのレースが開催された。
イタリアは、これまでフォーミュラEを5回開催した実績を持っており、ローマでの市街地コースでレースを行ってきた。
しかし今年は舞台を移し、常設サーキットであるミサノで開催することになった。
ミサノはイタリア北東部のエミリア=ロマーニャ州に位置しており、MotoGPやワールドスーパーバイク等が行われている常連サーキットであり、4輪レースとしても、耐久シリーズやDTM、FIAF3等の多くのレースイベントを開催している。
初開催ではあるものの、常設サーキットということもあり施設の信頼性は高い。
4月の平均最高気温は21℃と過ごしやすく、問題ない範囲だ。

2024シーズンはGen3マシンを継続使用する。
最大パワーの350kwを使用する予選は十分なパフォーマンスを見ることができ、決勝は300kwで争われる。
ブレーキの回生エネルギーが重要であり、レースで使用するエネルギーの約40%が回生によるものとなっており、効果的なエネルギーマネジメントが求められる。

予選

予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループAでは、ベルニュやウェーレイン、ギュンター等と共に、日産のローランドとフェネストラズが走行した。
トップタイムはベルニュが記録し、後続をやや引き離した。
2番手以降はウェーレイン、ローランド、ギュンターが続き、今シーズンで好成績を出しているドライバーが順当にトーナメント進出を決めた。
グループBでは、エバンスとキャシディのジャガー勢や、チャンピオンのデニスが走行した。
トップタイムはエバンスが記録して速さを見せた。
2番手以降はバード、ミュラー、キャシディが続いた。
デニスは9番手タイムで大きく遅れることとなった。

トーナメント予選では、僅差のバトルが行われた。
トーナメントファイナルはエバンス対ベルニュとなり、0.16秒差でエバンスがポールポジションを獲得した。
レースはエネルギーマネジメント勝負となることが予想されていたため、スタートグリッドの有利はないが、チャンピオンシップポイントの3点は貴重なポイントだ。
2番手にはDSのジャン-エリック・ベルニュ。
3番手はポルシェのパスカル・ウェーレイン。
4番手はABTのニコ・ミュラーとなった。

レーススタート

スタートで先頭をとったのはポールポジションのエバンスだった。
しかし、すぐにペースを落として集団の中へ入ろうとする。
常設サーキットは速度域が高いため、序盤からかなりの省エネ走行をしなければバッテリーが保たないためだ。
ライバルもそれは同じであり、全車が集団の中でバッテリーを温存しようとする展開が続く。
オープニングラップではモルタラが早々にマシンを止めてリタイヤとなる。
5周目、2番手争いをしていたキャシディとベルニュが立ち上がりで接触する。
キャシディはこの接触でマシンにダメージを負い、ピットへ入ることになる。

中盤のアクション

6周目、今度はウェーレインが前走者のリアタイヤに接触してマシンを破損させてしまう。
これによりウェーレインも戦線離脱となり、チャンピオンシップ争いをしているドライバーが少しずつ減っていく展開となる。
中盤もほぼすべてのタイミングで順位が入れ替わっており、ラップリーダーも周毎に変わる状態が続く。
14周目、最終コーナー1つ前のコーナーで、サイドバイサイドのままアウトサイドに飛び出したギュンターが、縁石の外側に設置されたスピードバンプに乗りジャンプする。
幸い大きなダメージはなくコースへ戻ることができたが、フォーミュラカーとスピードバンプの相性はかなり悪いことを証明した。
16周目、バードがパンクし、また集団の中の一人が戦線離脱となった。

終盤のバトル

20周を完了した頃からトップ集団のペースが上がり始め、連続表彰台を獲得してきているローランドと、ダ・コスタがトップ争いを展開する。
両者は後続を引き離し始め、一騎打ちの様相を見せる。
ダ・コスタが先頭でファイナルラップに入り、ローランドがそこに続くが、ダ・コスタはバッテリー残量で勝っており、最後までローランドはチャンスを見つけることはできなかった。
優勝は、完璧なバッテリーマネジメントを見せたポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタになったかに思われたが、レース後の車検でスロットルダンパーに違反が見つかり失格となった。
これによりローランドが優勝となり、ファステストラップポイントを含む26ポイントを追加した。
2位は、チャンピオンのアンドレッティのジェイク・デニスが獲得し、レースでの強さを見せた。
3位は、マセラティのマキシミリアン・ギュンターとなった。

 

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