フォーミュラE 2024 ROUND8 モナコ E-PRIX 決勝ハイライト
R8-モナコ
フォーミュラE 2024シーズンの第8戦であるモナコ公国/モナコでのレースが開催された。
グランプリレースの伝説的存在であるモナコ市街地コースでのフォーミュラEが今年も行われた。
世界一の物価を記録する”お金持ちの国”として知られるモナコは、モータスポーツの歴史が非常に長い。
そんな元祖市街地コースとも言えるモナコ市街地サーキットで、最先端の電気自動車がレースを行った。
例年同様、フルコースで開催され、フォーミュラEにとっては高速コースと呼べるものになっておりオーバーテイクのチャンスも多い。
2024シーズンはGen3マシンを継続使用する。
最大パワーの350kwを使用する予選は十分なパフォーマンスを見ることができ、決勝は300kwで争われる。
ブレーキの回生エネルギーが重要であり、レースで使用するエネルギーの約40%が回生によるものとなっており、効果的なエネルギーマネジメントが求められる。
予選
予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループ予選から熾烈なタイム争いが繰り広げられた。
グループAでは、エバンスがトップタイムを記録した。
後続を少し引き離す形となり、好調さを見せた。
そこに続いたのはランキングリーダーのウェーレイン。以下、ギュンターとダ・コスタがトーナメント進出を決めた。
グループBでは、バンドーンが存在感を見せトップタイムを記録する。
2番手にはチャンピオンシップを争うキャシディが入り、ブエミとベルニュが続いた。
トーナメント予選では、ミスの許されないバトルが行われた。
トーナメントファイナルはパスカル・ウェーレイン対ストフェル・バンドーンとなった。
チャンピオンシップリーダーのウェーレインにとっては、重要な3ポイントを争う勝負となる。
セクター1からウェーレインがリードを作り、その差を各セクター毎に徐々に広げていき、最終的に0.4秒以上の大差で勝利した。
ポールポジションを獲得したポルシェのパスカル・ウェーレインは、3ポイントを追加して単独のランキングトップに立った。
2番手にはDSのストフェル・バンドーン。
3番手はジャガーのニック・キャシディ。
4番手はジャガーのミッチ・エバンスとなった。
レーススタート
スタートで先頭をとったのはポールスタートのウェーレインだった。
後続も大きなトラブルはなく、ターン1を通過していった。
3番手と4番手のジャガー勢はエバンスが前に出て3位でレースを進める。
3周目、ウェーレインがアタックモードを起動して5番手で隊列に復帰する。
4周目、中団のセッテ・カマラがヘアピンでインサイドへ飛び込み、アウトサイドにいたブエミを押し出してウォールへ追いやった。
ブエミの更にアウトサイドを走っていたダ・コスタも、ウォールで止まったブエミに巻き込まれ、両者は大きく順位を下げることになった。
中盤のアクション
5周目、モルタラがS字で膨らみ、そのままバリアに激突する。
幸い、後続のマシンが巻き込まれることはなかったが、セーフティカーが出動してレースが一時停止した。
このセーフティカー出動による減速で、ヒューズが前のマシンに追突してしまい、フロントウィングを破損するアクシデントも発生した。
10周目、トップのバンドーンがアタックモードを起動し、エバンスがトップへ浮上する。
2台のバトルの隙を突いて、キャシディもバンドーンを抜かしてジャガーが1-2体制を築く。
追いかけるのはDSの2台となった。
終盤のバトル
1-2体制のジャガーは、お互いのアタックモード起動時のタイムロスをカバーするため、2位のマシンがペースを落として後続とのギャップを作り、その間にトップのマシンがアタックモードを起動するという作戦を見事に遂行した。
これにより、ジャガーの1-2体制が崩れることなく、20周目以降は3番手以下を少しづつ引き離していった。
優勝は、完璧なサポートを受けたジャガーのミッチ・エバンスとなった。
2位は、素晴らしいチームプレイで1-2フィニッシュを達成させたジャガーのニック・キャシディ。
3位は、DSのストフェル・バンドーンとなった。
また、チャンピオンシップリーダーのウェーレインが5位でポイントを獲得し、ライバルの一人である日産のローランドが6位で続いた。
フォーミュラEは8戦を終えて、ジャガー勢が上位へ進出してきたものの、まだウェーレインがリードしている。
ランキングリーダーはポルシェのパスカル・ウェーレイン(102ポイント)
ランキング2位はジャガーのニック・キャシディ(95ポイント)
ランキング3位はアンドレッティのジェイク・デニス(89ポイント)