フォーミュラE 2023 ROUND16 ロンドン E-PRIX 決勝ハイライト
フォーミュラE 2023シーズンの第15-16戦がイギリスの首都であるロンドンで開催された。
フォーミュラE世界選手権は、第15-16戦としてイギリスのロンドンでE-Prixを開催した。
2023シーズンの最終戦となり、土曜日の第15戦で新チャンピオンがジェイク・デニスに決まった。
そのため、最終戦の第16戦はチームチャンピオンを争っているジャガーとエンビジョンの2チームの戦いに注目が集まった。
ロンドンはイギリスの首都であり、ヨーロッパでも最大級の都市である。
市域の人口は800万人を超え、歴史ある建造物と最先端の技術が混在する特徴的な街並みが見られる。
7月でも平均気温は24-14℃と過ごしやすく、問題が起きる気温ではない。
舞台となるサーキットは屋内外を利用した個性的なサーキットであり、他のイベントとは一味違うイベントとなる。
スタート地点は完全な屋内エリアであり、天候による影響を受けないことが非常に特徴的だ。
また、一部エリアは勾配がかなりあり、人工的な斜面を通ることになる。
レイアウト変更もあり、後半の連続コーナーがなくなった。
Gen3時代のコースとしては非常に短く、直線も短いためにバトルはリスキーなものとなる。
2023シーズンはGen3マシンへと移行し、大幅にマシンパフォーマンスが向上した。
最大パワーの350kwを使用する予選はもちろん、決勝で使用されるパワーも大幅に上がり、Gen2の予選時よりも50kw多い300kwで争われる。
同時にブレーキの回生量も向上したが、Gen2時代と同様のバッテリー容量であるため、より効果的なエネルギーマネジメントが求められる。
予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループ予選から熾烈なタイム争いが繰り広げられた。
グループAでは、キャシディがトップタイムを記録し、そこにデニスが続く。
チャンピオンを確定させたデニスだが、速さに変化はない様子だ。
3番手以降はブエミとバードが入り、チームタイトルをかけた争いは早くもヒートアップする。
グループBでは、エバンスがトップタイムを記録し、チームタイトル獲得に向けて好調な走りを見せる。
2番手にはABTのミュラーが入り、珍しく上位勢に入った。
3番手は日産のナト、4番手はDSのバンドーンとなった。
トーナメント予選では、ミスの許されないバトルが行われた。
トーナメントセミファイナルには、前回同様にチャンピオンシップ上位の3人が全員進出した。
キャシディとデニスが争ったセミファイナルでは、キャシディに軍配が上がり、ファイナルへ進出した。
ファイナルではキャシディ対エバンスの二人の争いが前日に続いて行われた。
両者は、再び接戦を繰り広げ、今度は僅か0.01秒差でキャシディが勝利し、前日のリベンジを果たした。
2番手はジャガーのミッチ・エバンス。
3番手は日産のノーマン・ナト。
4番手はアンドレッティのジェイク・デニスとなった。
レーススタート
雨が降る中、屋内のドライエリアからセーフティカー先導で数ラップが行われた。
しかし、5周を経過したところで、赤旗が提示された。
その後、コースコンディションの回復を待って、再度セーフティカー先導のラップを行ったが、6周目に再度赤旗となる。
8周目、ようやくローリングスタートでレースがスタートし、ターン1はキャシディが順位を守って通過していき、後方も目立った変化はなくスタートしていった。
中盤のアクション
9周目、3番手を走行していたナトがアタックモードを起動し、そのタイミングでデニスが順位を上げる。
ウェットコンディションではアタックモードの追加パワーを有効活用することは非常に難しく、ナトはポジションを戻すことができずに4番手でレースを進める。
中団では少しバトルも行われたが、上位勢はレース序盤以降にバトルが起こることはなく静かに進行していった。
終盤のバトル
32周目、追加ラップが4周となり、レースが終盤になってもバトルらしいバトルは起きず、トップのキャシディと2位のエバンスは3秒程度の差でレースを進めた。
その後ろのデニスはかなり離れており、ホームストレートでも姿を確認できない程だった。
結局、キャシディがそのままトップでチェッカーを受けて優勝を飾った。
2位にはエバンスが続き、キャシディに最後まで着いてくペースを見せた。
3位にはデニスが入り、チャンピオンを確定させた後も安定の速さを見せてシーズンを終えた。
そして、チームチャンピオンシップのタイトルを獲得したのは、エンビジョンレーシングとなった。
ドライバーズランキング
1位 アンドレッティのジェイク・デニス（229ポイント）
2位 エンビジョンレーシングのニック・キャシディ（199ポイント）
3位 ジャガーのミッチ・エバンス（197ポイント）
チームランキング
1位 エンビジョンレーシング（304ポイント）
2位 ジャガー（292ポイント）
3位 アンドレッティ（252ポイント）
