フォーミュラE マクラーレンがラストとヒューズを起用
2023年のFIAフォーミュラE世界選手権に参戦するNEOMマクラーレン・フォーミュラEチームのドライバーラインナップが発表された。
マクラーレンのドライバーには、既にフォーミュラEでのレース経験があるレネ・ラストと、ルーキーとなるジェイク・ヒューズが参戦することが決まった。
フォーミュラEルーキーとなるヒューズはF4でチャンピオンとなり、フォーミュラ・ルノーを経て2022年はF2へ参戦した。
現在28歳のヒューズは、GP3時代も経験しているドライバーであり、シングルシーターで10年以上の経験を積んでいる。
2022年のヒューズはF2シリーズと並行してメルセデスEQでリザーブ兼開発ドライバーの役割を担い、タイトル獲得に貢献した。
そして遂に2023年はマクラーレンチームの下、Gen3世代のマシンのレースシートに座ることになる。
ヒューズは初のフォーミュラEシリーズ参戦に向け、インタビューに答えた。
「何よりもまず、マクラーレン・レーシングの一員となり、このような一流のレースに参戦するチャンスを与えられたことを誇りに思います。マクラーレンは幼少の頃の私がレースを始めるきっかけとなったチームのひとつです。そして今、このチームを代表してフォーミュラEに参戦できるなんて信じられない気分です。私は以前、別の形でフォーミュラEチームに参加したことがあり、私に何が期待されているのかもわかっています。新世代マシンがシリーズに導入される時期に参戦を始めることに非常に興奮しています。ルーキーにとっては良い機会ですし、チャンスだと感じています。素晴らしい1年になることは間違いないですし、これからのシーズンが待ちきれません」
もう一人のドライバーであるレネ・ラストはシーズン7でアウディ・スポーツからフル参戦し、プエブラでは2位表彰台というベストリザルトを残している。
シーズン9からのフォーミュラE復帰では新たなチームからの参戦となり、二度目のデビューと言えるだろう。
ラストが初めてフォーミュラEに参戦したのは2015/2016シーズンであり、その後、シーズン6のベルリンで行われた6レースでアウディから参戦し、翌年にフルタイムドライバーになっている。
ラストは戦闘的なドライビングスタイルが印象的だが、エネルギーマネジメントも巧みに行う。
GTレースでは素晴らしい成績を残してきており、DTMのトリプルチャンピオンを記録し、2012年と2014年のスパ24時間レース、2014年のニュルブルクリンク24時間レースで総合優勝を飾り、2012年と2016年のデイトナ24時間レースでクラス優勝を獲得している。
チームのマネージングディレクターであるイアン・ジェームズは次のように語った。
「トップクラスの才能を保持した最高の人材を確保するための努力が結果に結びついたと感じています。今日の発表を長い間待っていたような気がします。5月にマクラーレン・レーシングのフォーミュラEへの参入を発表して以来、私たちは成功のために最高のチームと体制を整えるべく、たゆまぬ努力を続けてきました。この点について、チームの全員が非常に上手くやったと自負しています。一方、私たちは新しいプロセスと新しい人材、そしてドライバーの育成にも力を注いでいます。レネとジェイクとは、シーズン9で一緒に仕事ができることを楽しみにしています。2人とも素晴らしい才能の持ち主で、それぞれ違ったものをもたらしてくれると思います。レネは、これまで出場したすべてのシリーズで高い技術を何度も見せつけてきました。彼は速いだけでなく、安定性もあり、フォーミュラEでの経験もあるので、それがチームにとっても彼自身にとっても大きな助けになるはずです。ジェイクは、リザーブドライバーや開発ドライバーとして一緒に働いてきた素晴らしい才能の持ち主です。長年にわたり、チームとジェイクは関係を築いてきており、シーズンに向けて優位に立つことができるでしょう。シーズン9ではジェイクに大きな舞台で実力を発揮するチャンスを与え、私たちが信じている才能育成の例となるでしょう」
マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンもコメントした。
「フォーミュラEでの初シーズンのドライバーラインナップを発表できることを嬉しく思います。ジェイクはシングルシーター競技において非常に有望な存在であり、開発ドライバーやリザーブドライバーとしてチームと一緒に活動してきました。フォーミュラEでの経験もあり、幅広いシリーズに精通しているレネと一緒に、NEOMマクラーレン・フォーミュラEチームとしての初シーズンをスタートさせるために、このコンビは非常に重要だと考えています」