フォーミュラE 2026 ROUND1 サンパウロ E-PRIX 決勝ハイライト
R1-サンパウロ
フォーミュラE 2026シーズンの第1戦であるブラジル/サンパウロでのレースが開催された。
ブラジル南東部に位置するサンパウロの人口は1200万人を超え、非常に高い人口密度を誇る。
ブラジルの経済の中心なだけあり、平均年収が高く、富裕層も多く暮らしている。
12月の平均最高気温は27℃となり、過ごしやすい気温となる。
平均最低気温も18℃と非常に快適な気候だ。
特徴として、市街地コースらしい直角コーナーが数多く設定していることが挙げられる。
コーナー数は11とかなり少ない部類に入り、それによって長いストレートが3本もあるためオーバーテイクポイントが豊富だ。
2026シーズンはGen3Evoマシンを継続使用するシーズンとなる。
最大パワーは350kwであり、スタート時/予選デュエルステージ/アタックモード使用時は4WDとなり凄まじい加速力を発揮する。
通常時は300kwのRWDで走行する。
予選
予選では2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループAでは、ダ・コスタやローランド等が走行を行った。
チャンピオンとして初の予選に挑んだローランドは5位となり、デュエル進出は逃した。
トップタイムはダ・コスタが記録し、ベルニュ、モルタラ、デニスが続いた。
2番手タイムのベルニュは新チームであるシトロエンに初のデュエル進出をもたらした。
グループBでは、ウェーレインやキャシディが配属された。
トップタイムはナトが記録し、日産は昨シーズンからの好調を維持できている様子だ。
2番手以下はウェーレイン、デ・フリース、ティクタムが続いた。
トーナメント予選では、僅差のバトルが行われた。
セミファイナルでは、どちらのバトルも0.1秒差以下の僅差で勝敗が分かれた。
トーナメントファイナルはデニス対ウェーレインとなり、GEN3時代のトップ争いをした両者が対決した。
ウェーレインが安定して9秒台を出し、デニスを抑えてポールを獲得した。
2番手にはアンドレッティのデニス。
3番手はキロのティクタム。
4番手はマヒンドラのモルタラとなった。
しかし、ポールのウェーレインにはピットレーン内でのホイールスピンがあったとし、3グリッド降格ペナルティが適応され、4番手からのスタートとなった。
レーススタート
スタートで先頭をとったのはポールスタートのデニスだった。
その後方ではアクシデントが起きる。
5番手スタートのデ・フリースが勢いよくスタートを決めたものの、ブレーキングで前方のティクタムに追突しそうになり緊急回避を行う。
その影響でチームメイトのモルタラに軽く接触しながら両者はターン1をカットしていく。
追突を免れたかに見えたティクタムだったが、リアタイヤに接触があり、パンクに見舞われた。
これでティクタムは表彰台圏内から脱落した。
中盤のアクション
14周目、表彰台圏内の争いが激しくなる。
ナトとモルタラがバトルをし、その後ろからはアタックモードを起動したデニスが追い上げる。
15周目、アタックモードのデニスがインサイドからナトを抜かし、同じタイミングでモルタラもナトをパスする。
17周目、徐々に順位を落としていたナトは、チームメイトのローランドと並んだままコーナーを立ち上がる。
インサイドにいたローランドはウォールとマシンに挟まれる形で行き場を失い、ナトのリアに接触する。
この接触でナトは足回りにダメージを負ってリタイヤとなる。
23周目、中団のモルタラとディグラッシが接触するアクシデントが発生。
モルタラがウォールとディグラッシに挟まれる形でクラッシュし、このアクシデントでセーフティカーとなる。
終盤のバトル
セーフティカー解除後、アタックモードのデニスがローランドを抜いてトップに返り咲く。
しかし、後方では再びアクシデントが発生してエバンスがバリアにクラッシュした。
これによりFCYが提示されて低速走行になったのだが、ここで更にアクシデントが起こった。
ルーキーで上位争いに顔を出していたマルティが、前走者の減速に間に合わず追突してしまった。
マシンはタイヤに乗り上げて宙を舞い、横向きに着地後に更に1回転した。
このクラッシュで赤旗が提示されてレースは中断された。
レースが再開されるとすぐにファイナルラップになり、デニスが後続をやや引き離してトップでチェッカーを受けた。
優勝は、昨シーズンの不調を吹き飛ばす快走を見せたアンドレッティのデニス。
2位は、ディフェンディングチャンピオンとして初めてのレースとなった日産のローランド。
ファステストラップも記録して1ポイントを加算した。
3位は、新チームシトロエンに早速の表彰台をもたらしたシトロエンのキャシディとなった。
フォーミュラEは1戦を終えて、まずはデニスがリードした。
ランキングリーダーはジェイク・デニス(25ポイント)
ランキング2位は日産のオリバー・ローランド(19ポイント)
ランキング3位はシトロエンのニック・キャシディ(15ポイント)

















