
フォーミュラE シトロエンはベルニュとキャシディを起用
シトロエンレーシングは、フォーミュラE参戦初年度に向け経験豊富なトップドライバーを起用することに成功した。
フランスの自動車メーカーであるシトロエンは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への参戦に向けて大きな一歩を踏み出した。
来季2025/26年シーズン(シーズン12)から「シトロエン・レーシング」としてグリッドに加わることを発表した同チームは、早くも強力なラインナップを確保。
2度のシリーズ王者ジャン=エリック・ベルニュと、通算10勝を挙げる実力者ニック・キャシディのコンビで初年度に挑む。
ベルニュは、これまでDS PENSKEに所属し、シリーズ史上唯一となる2年連続ドライバーズ王座を獲得した実績を誇る。
シーズン1から出場し続ける“オリジナルメンバー”の一人であり、現在も144戦連続出場という最多記録を継続中。
通算勝利数は歴代6位につけている。
フォーミュラEと並行して、FIA世界耐久選手権(WEC)ではプジョーから参戦しており、過去にはF1のトロ・ロッソで走った経験も持つ。
もう一人のドライバーとしてキャシディも加入する。
安定感あるニュージーランド出身のキャシディは、E-Prix通算10勝・20回の表彰台を誇るトップドライバー。
2022/23シーズンにシリーズランキング2位、翌シーズンも3位に入るなど、ここ数年のチャンピオン争いを牽引してきた。
ベルニュとのダブルエース体制は、デビューイヤーのシトロエンにとって大きな追い風となる。
シトロエンは今回のフォーミュラE挑戦について、「電動かつ革新的で情熱的な冒険であり、未来のモビリティに対する我々の価値観とビジョンを体現する新しい挑戦だ」とフォーミュラE参戦の意義を強調。
「モータースポーツは我々の歴史と伝説を形作った舞台であり、今回の参戦はそのビジョナリーな形となる」とコメントしている。
シトロエンレーシングは、これまでWRCでの9度のドライバーズタイトルと8度のマニュファクチャラーズタイトル、WTCCでの王座獲得、ダカール・ラリー制覇など、参戦したカテゴリーで数々の栄冠を手にしてきた。電動フォーミュラへの参戦によって、その伝統はさらに広がることになる。
フォーミュラEは、シーズン12に向けたプレシーズンテストの日程を公開。
10月27日から30日までスペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで合同テストが行われ、31日には女性ドライバーによる「ウーマンズ・テスト」も実施される。シトロエン・レーシングも他チーム同様、ここで初めて新車をシェイクダウンする予定だ。
出典:https://fiaformulae.com/en/news/759283/citro-n-signs-jean-eric-vergne-and-nick-cassidy-for-season-12