
フォーミュラE 2025 ROUND14 ベルリン E-PRIX 決勝ハイライト
R14 – ベルリン
フォーミュラE 2025シーズンの第13/14戦であるドイツ/ベルリンでのレースが開催された。
フォーミュラE世界選手権は、シーズンの第13-14戦としてダブルヘッダーのベルリンE-Prixを開催した。
ダブルヘッダーはチャンピオンシップポイントを大量に加算することができるため、各チームにとって重要な2連戦となる。
戦いの舞台となるのはドイツの首都であるベルリンだ。
コースが設定されるテンペルホーフ国際空港は、2008年で閉鎖されており現在は使われていない飛行場となっている。
ベルリンは、2020シーズンのフィナーレとして6レースが行われたこともあり、フォーミュラEではお馴染みのサーキットとなる。
他の市街地コースと比べて少し変わった特徴的なコースでもあり、通常のフォーミュラEで使われる市街地コースはアスファルトであることに対し、このコースの路面はコンクリートで作られている。
そのため、タイヤの使い方やグリップの仕方が微妙に違ってくる。各チームはコンクリート路面での走行に適したセッティングを施してくる。
全体的に道幅は広く、オーバーテイクがしやすいが、エネルギーマネジメントが難しく混戦が予想された。
2025シーズンはGen3Evoマシンを導入したシーズンとなる。
最大パワーは350kwと変化はないが、スタート時/予選デュエルステージ/アタックモード使用時は4WDとなり凄まじい加速力を発揮する。
通常時は今まで同様に300kwのRWDで走行する。
予選
予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループ予選から熾烈なタイム争いが繰り広げられた。
グループAでは、ローランドやバーナードが走行を行った。
トップタイムはバンドーンが記録し、バーナード、ティクタム、ローランドが続いた。
グループBでは、ウェーレインやダ・コスタ等が走行した。
トップタイムはウェーレインが記録し、逆転チャンピオンへの僅かな可能性を掴み取ろうとする。
2番手にはチームメイトのダ・コスタが入り、ポルシェの2台は相変わらず好調だ。
そこにフラインスとミュラーが続いた。
デュエル予選ファイナルはウェーレインとティクタムが対決し、0.15秒差でウェーレインがポールポジションを獲得した。
ポールポジションはポルシェのウェーレインが獲得し、追加ポイントを獲得。
2番手にはキロのティクタム。
3番手は、このラウンドでのチャンピオン獲得の可能性がある日産のローランドだったが、前日の接触によるペナルティで8番手スタートとなり、ダ・コスタが繰り上がった。
4番手はエンビジョンのフラインスとなった。
レーススタート
スタートで先頭をとったのはポールスタートのウェーレインだった。
後続も大きな接触はなくオープニングラップを完了した。
9周目、最終コーナー前でローランドが2台を同時にインサイドからパスして5番手に浮上してくる。
中盤のアクション
19周目、トップ集団をポルシェの2台がコントロールしていたところに、バーナードが攻撃を仕掛ける。
アウトサイドから行くと見せかけてインサイドへ飛び込み、トップを奪った。
ここでブエミがマシンをストップさせ一時セーフティカーとなる。
22周目、レース再開後すぐにバーナードがアタックモードを使用する。
3番手でコースに復帰するとすぐにポルシェの2台をオーバーテイクし、トップに返り咲く。
そのまま後続を引き離し始めるが、ミュラーとバードのアクシデントによりセーフティカーが出され、リードを失ってしまう。
26周目、セーフティカーが終わるとウェーレインがアタックモードを起動する。
少し後ろではローランドもアタックモードを起動した。
29周目、多くのマシンがアタックモードを使用している状況で、4番手のローランドが3台をまとめてオーバーテイクしてトップへ躍り出る。
終盤のバトル
33周目、ローランドが上位集団の中ではいち早く最後のアタックモードを起動する。
34周目、ベルニュを抜いてトップに立つが、遅れてアタックモードを起動したキャシディが迫り、アタックモード終了後に先行を許すことになった。
38周目、ベルニュがアタックモードを使用してローランドを抜き3位へ浮上する。
40周目、4位でチャンピオン獲得のローランドは、後方から迫るエバンスをなんとか抑えたいところだ。
間に入った後輩のバーナードはエバンスを可能な限りバトルで足止めしローランドをサポートする形となった。
優勝は、最後のアタックモードで飛び出したジャガーのキャシディ。
2位は、アンドレッティのデニス。
3位は、DSのベルニュが獲得した。
そして4位で2025シーズンのチャンピオンを獲得したのは日産のローランドとなった。
日産にとってもローランドにとっても初のチャンピオン獲得となり、最終のロンドンE-Prixを待たずにドライバーズタイトルを獲得した。
フォーミュラEは14戦を終えて、ローランドがチャンピオンを確定させた。
ランキング1位は日産のオリバー・ローランド(184ポイント)
ランキング2位はポルシェのパスカル・ウェーレイン(125ポイント)
ランキング3位はマクラーレンのテイラー・バーナード(112ポイント)