
フォーミュラE 2025 ROUND6 モナコE-PRIX 決勝ハイライト
R6-モナコ
グランプリレースの伝説的存在であるモナコ市街地コースでのフォーミュラEが今年も行われた。
モナコは世界で2番目に小さい国でありながら、非常に高い人口密度を誇る。
世界一の物価を記録する”お金持ちの国”として知られるモナコは、モータスポーツの歴史が非常に長い。
そんな元祖市街地コースとも言えるモナコ市街地サーキットで、最先端の電気自動車がレースを行う。
例年同様、モナコ市街地コースがフルコースの完全版で開催される。
フルコースレイアウトはF1で使用されているため、フォーミュラEにとっては高速コースと呼べるものになっておりオーバーテイクのチャンスも多い。
2025シーズンはGen3Evoマシンを導入したシーズンとなる。
最大パワーは350kwと変化はないが、スタート時/予選デュエルステージ/アタックモード使用時は4WDとなり凄まじい加速力を発揮する。
通常時は今まで同様に300kwのRWDで走行する。
予選
予選では、最初に行われるグループステージで好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、350kW&四輪駆動での直接対決勝負が行われる。
グループAでは、ローランド、ウェーレイン等が走行した。
トップタイムはローランドが記録し、ポイントリーダーとして好調を維持している。
デニスが差のない2番手タイムを記録し、デ・フリースとウェーレインがそこに続いた。
グループBでは、ダ・コスタ、バーナード等が走行した。
トップタイムはティクタムが記録した。
2番手には、今シーズン苦しんでいるエバンスが入り、バーナード、フラインスが続いた。
デュエル予選の決勝では、ローランド対バーナードの対決になった。
注目の対決だったが、ローランドがターン1でウォールにヒットしてマシンを壊してしまい、バーナードが不戦勝となった。
ポールポジションはマクラーレンのバーナードが獲得。
2番手には日産のローランド。
3番手はキロのティクタム。
4番手はマヒンドラのデ・フリースとなった。
レーススタート
レースがスタートし、ポールポジションのバーナードがトップを守ってターン1を通過する。
ローランドも2番手を維持してオープニングラップを終える。
フォーミュラEの中では高速コースであるため、序盤はバッテリーをセーブするために多くのマシンがペースを上げずにレースを進める展開となった。
8周目、中団にいたダ・コスタが最終コーナーでクラッシュしてしまう。
コーナーの侵入時に3ワイドとなっており、インサイドのラインが残らなかったためウォールに接触してしまった。
このアクシデントによりフルコースイエローが提示された。
11周目、レースが再開されると3番手のデ・フリースが加速で出遅れ、その隙に5番手のデニスが3番手までポジションを上げた。
中盤のアクション
12周目、トップのバーナードにローランドが襲いかかり、そのままトップを奪取する。
15周目、アタックモードを起動する際に2番手に下がっていたローランドが再度バーナードを抜かしてトップに返り咲く。
18周目、トップのローランドがピットブーストを起動しにピットインを行い、後続のデ・フリースとウェーレインも同時にピットインを行った。
23周目、トップにはミュラーが立っていたが、後ろからローランドとデ・フリースがハイペースで追い上げる。
24周目、上位争いに加わっていたバーナードだが、ウェーレインのアウトサイドからオーバーテイクを狙った際にタイヤ同士が接触し、アウトサイドに弾かれてウォールの前でストップした。
これにより大きく順位を落とし、ポイント獲得は絶望的となってしまう。
そしてトップ争いも動きがあり、デ・フリースがミュラーをオーバーテイクしてトップへ浮上する。
終盤のバトル
25周目、先にアタックモードが切れたデ・フリースがデニスをなんとか抑えてトップを死守する。
その後ろでは、最終のアタックモードを起動したローランドが5番手から4番手にポジションを上げる。
26周目、ホームストレートでミュラーを抜かしたローランドは、そのままの勢いでデニスもターン1を抜けてすぐにオーバーテイクし2番手に上がってくる。
そして、すぐにデ・フリースの後ろに着けるとトンネル出口でオーバーテイクを成功させてトップへ戻ってきた。
そこからフィニッシュまでは後続を寄せ付けずにリードをコントロールし、完璧な形でフィニッシュラインを通過した。
優勝は、終盤に絶対的なペースを発揮したローランドとなった。
2位は、終始上位バトルを展開したデ・フリース。
3位は、復活の兆しを見せるデニスとなった。