フォーミュラE 2024 ROUND2 ディルイーヤ E-PRIX 決勝ハイライト
R2-ディルイーヤ
フォーミュラEの2024シーズン第2戦が、サウジアラビアのディルイーヤで行われた。
去年同様に、今年も第2・3戦のダブルヘッダーとして開催された。
開幕戦のメキシコシティでは、常設サーキットを使用したコースでのレースだったため、完全な市街地コースでのイベントは今シーズン初となる。
ディルイーヤはナイトレースでの開催となり、他イベントとは違った光景が見れるイベントだ。
また、路面には砂が乗っており、レコードラインを外すと非常に滑りやすいコンディションとなっている。
2024シーズンはGen3マシンを継続使用する。
最大パワーの350kwを使用する予選は十分なパフォーマンスを見ることができ、決勝は300kwで争われる。
ブレーキの回生エネルギーが重要であり、レースで使用するエネルギーの約40%が回生によるものとなっており、効果的なエネルギーマネジメントが求められる。
予選
予選では、2つのグループで行われるグループ予選で好タイムを出した上位4人がデュエルステージに進み、直接対決勝負が行われる。
グループAの予選セッションには、前年度のチャンピオンシップを争った強豪が多く所属し、非常にハイレベルなグループステージとなった。
そんなグループAでは、キャシディ、デニス、ウェーレイン、エバンスの4名がデュエルステージに進出し、相変わらずの競争力を発揮した。
グループBでは5番手以降を引き離して、ベルニュ、セッテ・カマラ、ギュンター、ナトがトップ4を獲得した。
トーナメント予選では、準々決勝から僅差のバトルが展開され、小さなミスで勝負が決していった。
トーナメント決勝は、DSのジャン-エリック・ベルニュとジャガーのミッチ・エバンスが対決し、僅か0.07秒差でDSのジャン-エリック・ベルニュがポールポジションを獲得した。
2番手にはジャガーのミッチ・エバンス。
3番手はアンドレッティのジェイク・デニス。
4番手はERTのセルジオ・セッテ・カマラとなった。
レーススタート
スタート後、最初のコーナーでいきなり上位勢に動きがあった。
4番手スタートのセッテ・カマラがブレーキングで2番手スタートのエバンスのインサイドへ飛び込んだ。
エバンスは接触を回避しつつ、続くコーナーで順位を守り、対するセッテ・カマラは逆にデニスに抜かれ4番手に戻った。
2番手のバトルによって少しリードしたベルニュはアタックモードを早々に起動して3番手で隊列に戻る。
4周目、トップのエバンスがアタックモードを起動するが、コース復帰時にベルニュとウォールに挟まれ軽く接触する。
幸い大きなダメージはなく、3番手で走行を続けた。
中盤のアクション
6周目、トップのデニスがアタックモードを起動して2番手でコースへ復帰する。
7周目、デニスの前にいたベルニュが早くも2回目のアタックモードを起動するが、デニスとエバンスに抜かれて3番手でコースに復帰する。
アタックモード中のベルニュがエバンスに抑えられているタイミングで、トップのデニスが2回目のアタックモードを起動する。
これが功を奏し、デニスはトップのままコースに復帰する。
9周目、2番手のエバンスも2回目のアタックモードを起動して3番手でコースに復帰した。
12周目、アタックモードが終了したベルニュに対してエバンスがブレーキングでインサイドに入りオーバーテイクを成功させた。
14周目、トップのデニスに対してエバンスがオーバーテイクを試みるが、エバンスは僅かに止まりきれずにオーバーランを喫し、逆にベルニュからのプレッシャーを受けることになる。
16周目、エバンスにアウトサイドからプレッシャーをかけたベルニュは、クロスラインを使用して僅かに膨らんだエバンスに並びかける。
両者は軽く接触しながら立ち上がり、ベルニュが2番手を奪取した。
終盤のバトル
26周目、3番手を走行中だったエバンスの後ろにチームメイトのキャシディが追いつき、順位をスイッチした。
32周目、レース終盤まで残していた2回目のアタックモードをキャシディが使用し、エバンスと共にベルニュに襲いかかる。
ファイナルラップ、最後の勝負どころでベルニュに対してエバンスがインサイドに飛び込むが、ブレーキで止まりきれずにオーバーラン。
その隙にキャシディとバードに抜かれ5番手に後退した。
優勝は、中盤から独走体制を築き、圧倒的なレースパフォーマンスを見せたアンドレッティのジェイク・デニス。
ファステストラップポイントも追加しての完勝だった。
2位は、後方からのプレッシャーをなんとか凌いだDSのジャン-エリック・ベルニュ。
3位は、チームメイトに変わって表彰台を獲得したジャガーのニック・キャシディとなった。